クリスマスツリー用にと伐採された後、ニューヨークへと運ばれた大木にはとある動物が住み着いていたようで…?
ツリー用の大木には小さなフクロウが!
今回ご紹介するのは、自然の一部を持ち帰るときには細心の注意が必要だと再認識するような内容。
ニューヨーク州オネオンタ、この小さな町にある『オウシュウトウヒ』の大木に住み着いていた極小のフクロウが、木と一緒に大都市ニューヨークに運ばれてしまったのです。

出典:https://www.nbcnews.com/news/animal-news/tiny-owl-rescued-rockefeller-center-christmas-tree-travelled-170-miles-n1248166
この高さ23メートルほどもある大木は、ロックフェラー・センターを飾るクリスマスツリーにするために夜の間に伐採されたのでした。
出発後まもなく、注意深い作業員が枝の間に潜んでいたフクロウを見つけました。でもすでに木を倒してしまったので、今引き返したとしてもフクロウを安全に戻せる場所がありません。
フクロウを段ボール箱に入れて、そのまま一緒に運ぶことにしたのです。
ニューヨークで活動する保護団体『レイベンズビアード野生動物センター』が、その後の経緯をフェイスブック上にこう投稿しています。

出典:https://www.nbcnews.com/news/animal-news/tiny-owl-rescued-rockefeller-center-christmas-tree-travelled-170-miles-n1248166
「フクロウの住処を提供してくれるか、という問い合わせの電話をもらいました。『できる』と答えると、しばらく電話の向こうで沈黙があった後に『では夫が戻ったらまた連絡する。長距離を輸送中の夫が段ボール箱に入ったフクロウの赤ちゃんを預かっている』という返事がありました」
同センターのボランティアがフクロウを引き取りに出向いてみると、実は赤ちゃんではありませんでした。北東アメリカ大陸で最小といわれる『ノコギリ・フクロウ』の成鳥だったのです。体の大きさはコマドリほどしかありません。
輸送中は餌も水もなく弱っていたフクロウでしたが、スタッフの手厚い看護を受けて健康を回復。
「目は澄み体調もよさそうです。大変な目に遭いましたが、健康を回復してよかったです。獣医の検診で問題がなければ、外の世界へ放つことになります」と投稿されています。
このフクロウは「ロックフェラー」と名付けられました。
専門家によると、再び長距離を移動して元のオネオンタ地域に戻すのは、フクロウにとってストレスが大きすぎるということです。幸いノコギリ・フクロウは環境適応性が高いので、このまま同センターのサンクチュアリで木々に囲まれて生活することになるそうです。
出典:https://www.nbcnews.com/news/animal-news/tiny-owl-rescued-rockefeller-center-christmas-tree-travelled-170-miles-n1248166