交通量の激しい道路の脇で見かけた黒い塊の正体は…!?心優しい女性のおかげで、無事に道路を越えることができた小さな友人の姿を見届けてください。
立ち往生したエキドナを発見
ソリ・ベアトリズ・ファルコンさんは、オーストラリアのノーザン・リバーにある自宅に向かって交通量の激しい海沿いの高速道路を運転していました。
そのとき、道路わきで小さな黒い塊がモゾモゾ動いているのを発見。彼女は経験豊かな野生動物保護活動家です。これは窮地に陥った動物に違いない、と判断したのです。
停車してよく見ると、黒い『エキドナ(ハリモグラ)』が道路わきの石畳を越えようとして、なかなかよじ登れないでいることがわかりました。
そこで彼女は厚手の手袋を取り出し、走り寄りました。
「エキドナは草の岩棚の前に引っ掛かったような状態で、よじ登れずにいました。このあたりの歩道は犬がよく通るので、このままだと犬に襲われるか車に轢かれてしまうと思ったのです」
エキドナはオーストラリア原住のハリモグラの一種で、単独生活をする動物です。ロンドン自然史博物館によると、繁殖の時だけ他の個体と接近します。
でもこのときのエキドナは、きっとソリさんが自分を助けようとしていることがわかったのでしょう。おとなしく持ち上げられ、壁の向こうに置いてもらうまで抵抗しなかったのです。
「すごく協力的な態度だったわ。普通エキドナはボールみたいに丸まって、土を掘って地中にもぐってしまうのだけれど、この子はまったく私に逆らいませんでした」
やがてエキドナは草むらに消えていきました。その様子を見守るソリさんの心は、満足感でいっぱいだったのです。
その珍しい様子を捉えた動画はまたたく間に話題となりました。
「私はいつも困っている動物がいないかと注意しています。とにかく助けてあげたいのです。もしみなさんが野生動物を見かけて、どうしたらよいかわからないときは、野生動物保護グループに連絡してください。あわせて野生動物保護のための活動に、みなさんのご協力をお願いします」と、語っています。
もしも人間に助けを求めざるを得ない程、窮地に陥っている野生動物と遭遇した時、手を差し伸べられる人が1人でも増えれば救われる命も増えるのかもしれません。
出典:https://www.thedodo.com/daily-dodo/woman-sees-tiny-animal-trying-to-escape-busy-roadside-and-rushes-to-help