ロシア侵攻が続くウクライナで、軍用の小型犬パトロンが大活躍をしています。すぐれた嗅覚を駆使して90個近くの爆発物を発見し、除去に貢献しました。
ウクライナ軍の英雄犬『パトロン』
パトロンは2歳のラッセル・テリア犬。国防の任務に就いてわずか数週間の間に、その優れた嗅覚を駆使し、数多くの爆発物を嗅ぎ当てる大活躍をみせました。

出典:https://www.dailypaws.com/pet-news-entertainment/hero-animals/tiny-terrier-patron-helps-ukrainian-forces-clear-nearly-90-explosives
昨年3月19日、ウクライナ国家緊急事態局(SES)はFacebookに1本のビデオを投稿。
そこには防弾チョッキを身に着けたパトロンが、隊員とともに任務のために車に乗り込む様子が映っています。これから爆発物を調査しに行くのです。
とても勇敢な犬ですがしっぽを振りながら隊員の膝に乗る様子は、飼い主とのお出かけに心を躍らせる愛犬と同じように見えます。
戦争が始まってからわずか1ヵ月の間に、パトロンとSESの技師は90個近くの地雷や不発弾を処理しました。この見事な活躍に対して、ウクライナのゼレンスキー大統領はパトロンに勲章を授与しています。
優れた嗅覚が最大の利点
過去100年間、軍用犬は戦時に重要な役割を担ってきました。ヨーロッパやアジア、中東各地で、地雷や不発弾、即席の爆発装置などを嗅ぎ当ててきたのです。

出典:https://www.facebook.com/watch/?v=694233055049643
パトロンのような探知犬の活躍で、戦時でも多くの人民の命を救うことができるのです。
こうした探知活動ができるのも、犬の優れた嗅覚のおかげ。人間から薬物、南京虫に至るまで犬はヒトの千倍から1万倍も正確に嗅ぎ分けることができるのです。
「犬にまさる探知機は、今のところありません。おばあさんの家の台所でシチューのにおいがするとします。そのとき犬は、ニンジンやペッパーやトマト、レタスの臭いを同時に嗅ぎ分けているのですから」と、米軍機関紙にて語ったのはアフガニスタンや西アフリカのマリで活動した警察犬指揮官のウィリアム・クローニンさん。
しかもパトロンの場合は、体が小さいことも有利になっています。狭い場所でも自由に動くことができ、移動が容易だからです。もちろん理想の世界では、爆発物探知犬など必要ないはず。
いつか平和がやって来るその日まで、パトロンと隊員の活躍はまだ続きます。パトロンに最敬礼を!
出典:https://www.dailypaws.com/pet-news-entertainment/hero-animals/tiny-terrier-patron-helps-ukrainian-forces-clear-nearly-90-explosives