『ブーン』と名付けられた子犬は、生後数週間で後ろ足を切断されるというあまりに残虐非道な扱いを受けた過去を持ちます。そのままシェルターに捨てられたブーンの犬生は、非営利団体『Joey’s P.A.W.』の創設者であるディアブルさんとの出会いによって激変することとなりました。
虐待を受けたブーンがセラピードッグになるまでの物語

出典:https://www.dailypaws.com/pet-news-entertainment/hero-animals/boone-the-therapy-dog
2017年、生後数週間ほどの子犬は、当時の飼い主によって突然後ろ足を切断されるという残虐な行為を受けました。さらに、不要だとシェルターに捨てられてしまったのです。
安楽死させられそうになっていたブーンでしたが、当時のシェルター職員がブーンに対する飼い主のあまりの残虐さにショックを受け、うっかり安楽死の書類に記入してもらうことを忘れてしまったのだそう。
それにより、運良く安楽死を免れることができたのです。

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そんなブーンの状況をFacebookページで偶然見かけたのは、非営利団体『Joey’s P.A.W.』の創設者であるディアブルさん。彼女はブーンを放っておけず、他の6頭の犬たちと共に引き取り、里親に出すまでのケアをボランティアで行うことを決心したのです。
しかし、他のわんこたちと違いブーンは里親の元へ巣立っていくことはありませんでした。なぜならば、ディアブルさんはブーンを手放すことができず、彼女自身が里親となったから。

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ディアブルさんはブーンを正式に家族として迎え入れ、たくさんの愛情を注ぎました。心のケアだけでなく、ひとりでも歩けるようにと特別に作られた特注品の車椅子もブーンに提供したのです。
ブーンは車椅子を手に入れたことで嬉しさからしっぽを振りながら歩き回ったといいます。それ以来、ブーンは見違えるほど元気になり、その当時のことを思い出すだけでディアブルさんも涙が出そうになると語られました。
ディアブルさんによると、ブーンは初めて会った時から何か特別な穏やかさを持っていたといいます。それは一緒に暮らしていくうちに確信に変わり、ついに「この子はセラピー犬に向いているのでは」と思うようになったそうです。

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セラピードッグスクールに通い始めたブーンは、見事資格試験に合格すると、すぐにピッツバーグの小児病院と国際空港でボランティア活動に励むことになりました。とても穏やかな性格だったため、ブーンに出会うまでは犬を怖いと思っていた人の心でさえ変えたこともあったそう。

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そして2021年、ブーンは『アメリカン・ヒューマン・ヒーロー・ドッグアワード』のヒーロードッグに選ばれたのです!100万票以上の投票、そして犬の専門家、さらに著名な審査員による投票で決まるこのアワード。彼は幾多の辛い経験、そして幸せな経験を通して、セラピードッグのトップに輝きました。
さらに、ブーンの物語は書籍化され、本の収益は子どもたちの夢の実現やディアブルさんの創設した『Joey’s P.A.W.』の活動資金に充てられ、多くの子どもたちやわんこたちの助けになっているそうです。
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