酷く怯えて部屋の隅に顔を寄せ、必死で隠れていた1頭の保護犬『キータ』が家族の一員になるまでの物語。
広大な敷地に放棄された人間不信の犬
「この犬は部屋の隅に座ってただじっと悲しそうに壁を見つめていました。心が張り裂けるような光景でしたね」

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そう語るのは、保護活動を行うジュリーさん。『キータ』は、広大な敷地に1頭だけで放置されていたところを救出されました。保護当時、その体はずぶ濡れで酷く怯えていたことからジュリーさんが一時預かりとして迎え入れたのです。
キータは、自身の殻に閉じこもり、部屋の隅で丸く小さくなりながら隠れるようにして過ごしていました。人と目を合わせることもできず、庭に連れ出してもその場で凍り付いたように固まってしまうのです。

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それでも少しずつ少しずつ、でも確実にジュリーさんの愛はキータの心を溶かし始めました。そっと驚かせないようにジュリーさんが隣に座っても逃げ出さなくなり、さらに4、5日経つと自ら彼女の隣に座るように…!
「この時は、嬉しくて涙が出ました」と、ジュリーさん。

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ある日、帰宅するとキータが家族の服や毛布をソファの上に運び込み遊んでいる光景に遭遇。人間のにおいが恋しくなったのでしょう。ほら、ソファで昼寝するジュリーさんの夫に甘える姿も!
やがてゆっくりと階段を登って、2階の部屋を探検するようにもなってきました。
「檻の中で怯えていたあのキータが、人間に甘える犬に変身しました。素晴らしいことです」
ジュリーさん宅で2週間程を過ごした頃、ついにキータの永遠の家族が見つかりました。
「キータの写真を見て、強い絆を感じました。絶対にこの子をうちにお迎えすると決心したのです」と語るのは、ケイラさん。
最初は、やっと慣れた環境から新しい環境へと変化したことでキータはとても戸惑っていたようです。隠れたり、触られるのを嫌がったりしていました。散歩に連れ出しても、酷く怯えて尻込みしていたのです。
それでも先住犬のフレアとレイヴァンが、キータを暖かく受け入れ守ってくれました。散歩の時は必ず犬たちに両側から挟まれて歩きます。広場に到着して2頭が走り出すと、キータも思い切って後を追いかけて行きます。

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「安全で楽しい」と理解できた時、キータは散歩が大好きになりました。今ではドアを開けてもらうのが待ちきれない程なのです。先住犬たちは、とてもよいお手本を見せてくれたのですね。
そして今、キータは家族みんなに打ち解け、個性も発揮するようになりました。とても甘えっ子で、よく知った場所では寛いで過ごしています。自信もぐんぐんついてきました。
「キータが来てくれたことを、とても感謝しています。キータがいることで、私たちは完全な家族になったと実感しているのですから」
出典:https://www.thedodo.com/videos/rescue-dog-was-terrified-of-going-outside-until