英国スコットランド西海岸の列島で、岩に乗りあげ寛いでいる巨大セイウチが目撃されました。これまで近辺での目撃情報はなく、専門家も初めてのことに首を捻っているそうで…。
「セイウチの目撃情報」は初めて
巨大セイウチが日光浴をしているところを目撃されたのは、スコットランド西海岸にある列島インナー・ヘブリディーズ(Inner Hebrides)。

出典:https://metro.co.uk/2023/02/28/enormous-walrus-spotted-relaxing-on-rock-in-inner-hebrides-18359605/
地元の漁師ローン・マクレイさんは、インナー・ヘブリディーズ列島にあるマル島西部の海辺で、セイウチが寛いでいる姿を発見、驚きを隠せなかったいいます。というのも、これまでハイイロアザラシはよく見かけたものの、セイウチを見たのは初めてだったからです。
そこで地元の野生動物保護組織である「Hebridean Whale and Dolphin Trust(HWDT)」にこのことを通報。
HWDTは過去25年間以上、この地域の海洋野生動物について記録しています。しかし、「セイウチが海辺にいたというのは、聞いたことがない」と。
これまでスコットランドの西海岸地域でセイウチが生息したという記録はありませんが、ほかの英国内の海岸に出現したことは何度もあるのです。
2年前には『ウォリー』と名付けられたセイウチが北部スコットランドやコーンウォール、フランスなどに現れ、人気者になったことがありました。つい最近でも、年初に『ソア』というセイウチが、スカボロやノーサンバーランドに現れて人々を楽しませてくれたことも。

出典:https://metro.co.uk/2023/02/28/enormous-walrus-spotted-relaxing-on-rock-in-inner-hebrides-18359605/
今回目撃されたセイウチは、この『ソア』なのかもしれないと考えられましたが、ソアはたった3日前にアイスランドで目撃されているので、スコットランドまでやって来るためには、かなりの速さで「遠足」をしなければならないことになります。
HWDTでは、移動状況と健康状態を知るためにも「セイウチの目撃情報を寄せてほしい」と呼びかけています。サディー・ゴルヴェットさん(HWDT啓蒙担当官)は、「これまで目撃情報がなかったため、セイウチに関する資料がないのです。ウェブサイトを通じて情報を寄せていただけると助かります」と、話しています。
セイウチを見かけたら最低100メートルは距離を取り、15分以上その場に立ち止まらないことが大切だということです。
ノルウェイで大人気になったセイウチの『レヤ』は、人が近寄り過ぎて危険だということで安楽死されてしまうというあまりにも悲しい出来事として人々の心に刻まれました。
英国海獣救助組織(British Divers Marine Life Rescue)のモリー・グレイさんは、「セイウチが海辺にいると聞いたみなさんには、慎重で責任のある行動をとっていただきたい。セイウチの生活域に侵入しないでほしいのです。セイウチは長距離を移動し、その合間に休息をとり疲れを癒します。人間が近づいたり騒音をたてて邪魔したりすると、セイウチの命が危険に直面することになるのです」と、語っています。
この投稿に寄せられたコメント
・ほんとうに巨大な姿だ。まだ名前がないなんて残念。でも、地球環境を危惧する多くの人が菜食主義者になり、一方で愛猫には肉を与えている。同様に、こういう記事を読んで感動する人は、現地に出向いて写真を撮って投稿したりして野生動物を危機にさらしているよね。どうか静かに放置してあげてほしい
・これ以上このセイウチにかまわないで。静かに日光浴をさせてあげてよ
出典:https://metro.co.uk/2023/02/28/enormous-walrus-spotted-relaxing-on-rock-in-inner-hebrides-18359605/