保護したオコジョの赤ちゃんを天塩にかけて育てた男性。小さなかごから大きい囲いへと徐々に慣らしていき、やがて立派に成長したオコジョを自然へと帰します。元気で幸せに暮らしていくことを願って…。
迷子の赤ちゃんオコジョを保護
野生動物を描く芸術家であるロバート・フューラーさんは、迷子になったオコジョのメスの赤ちゃんを発見、保護しました。

出典:https://www.thedodo.com/videos/this-tiny-perfect-creature-is-a-baby-stoat
通常オコジョは、6~8匹のきょうだい達とともに母親に育てられるのだそう。そこでロバートさんは母親代わりになって、震える赤ちゃんにミルクを与えお世話をすることに。
片目が開いた状態のため、生後5週間程度でしょう。

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授乳が終わると、彼は赤ちゃんを特製の寝袋に入れます。鳥かごの中に寝袋を入れ、快適で安全なねぐらを準備。キーキーと小さな声でささやくように鳴く小さな赤ちゃんに『ウィスパー』という名前を贈りました。
生後7週間になる頃、順調に育ったウィスパーを鳥かごよりも大きなねぐらへ移動。新しいねぐらでは、あちこち探検しながら点検する様子も見せてくれました。

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ロバートさんに甘えるようになってきたウィスパー。彼はオコジョを野生へ戻すためには、この態度を何とか変えていかなければならないと考えたのだそう。
そこで彼は、仲間になれるようなオコジョがいないかと情報を集めることに尽力。そして「ノーフォーク州に住む家族の庭で、子供のオコジョが保護された」という知らせを得たのです。

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さっそく連絡を取って車で駆け付け、引き取ることに。
そのオコジョは、ウィスパーと同年齢の臆病な女の子『スチュアート』。ウィスパーのいるガラス箱に入れてみることに…。
どちらも目が開く前に保護されたので、オコジョを見たことがありません。最初は驚いてキーキー鳴きながら逃げ回っていた2匹ですが、徐々に勇気を出して近寄り始め、30分も経たないうちに、2匹は遊び始めたのです。
これでもうすっかり友達!ロバートさんも大喜びでした。

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生後9週間たつ頃には2匹とも活動的で、よく遊んだり喧嘩をしたりするようにもなりました。もう建物の外にある大きな囲いに移しても大丈夫でしょう。
池や巣、岩場などが配置された大きな囲いでは、ウィスパーが自信たっぷりにあちこち探検しています。スチュアートのほうは、物陰に隠れたりして慎重でした。
でも数日後には、2匹ともよく遊んで動き回るようになり、ウィスパーが見つけた餌を、スチュアートが奪おうとする姿も見られます。
お互い張り合いながら精力的に生きていく態度は、好ましいものです。池の中でも器用に泳いでおり、もう自然に帰しても問題ないでしょう。

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囲いから外に通じる門を開けた時、最初に出てきたのはスチュアートでした。しばらくあたりのニオイをかいでいましたが、やがておずおずと外へ足を踏み出しました。その後1週間ほど、2匹は囲いの周辺で暮らしていました。でもやがて、姿を見かけなくなりました。自然へと戻って行ったのです。
「今回の経験はすばらしいものでした。将来、この2匹とまた再会できることを楽しみにしています」と、話すロバートさんです。
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