閉店しないのに『閉店セール』は違法！？グレーゾーン商法の驚きの手口

閉店しないのに閉店セールをするのはアリ？

みなさんは、街中を歩いているとき「閉店セール」を行っているお店を見かけたことはありませんか？閉店セールと謳っているにも関わらず、数日後も数か月後も通常通り営業しているお店を一度や二度、見かけたことがある方もいるはず。

閉店しないのに閉店セールを行うことは消費者をだましているのではないか？違法ではないのか？と気になる方も多いはず。今回は閉店商法に関する雑学を紹介します。

まず、前提として閉店セール自体は「閉店商法」といい違法ではありません。たとえば、閉店セールを開始し本当にしばらくした後、お店がたたむ場合は事実なので違法性はありません。そもそも「閉店」には、法的定義がないとされています。そのため、一時的にお店を休むことも閉店と称するケースもあるようです。

問題なのは消費者を欺いてしまうこと。閉店する予定がないのに閉店セールを行っている、もしくはセールと謳っているのに通常と同等もしくは高値で商品を販売する場合は不当表示として処罰の対象になる可能性があります。

前述の通り、消費者を欺くような閉店商法は景品表示法に抵触する可能性が高いです。いくつか例を出してみましょう。

例えば「閉店セール」をアピールしているのに、数か月以上同じセールを続けるのはかなりアウト。事情があったとしても、長期間「閉店セール」を続けるのは、景品表示法に触れる可能性があります。

完全な閉店ではなく一時的な休業を「閉店」と称して、閉店セールを行うのもグレー。消費者が誤解しやすいため、不当表示と指摘されても仕方ありません。

また、閉店「セール」といっておきながら通常と同じ価格以上で商品を販売するのも景品表示法に抵触する可能性が高いとされています。そもそもセールですらないですからね。

まとめると、閉店セール自体は違法ではありませんが、閉店する予定がないのに長期間セールを行ったり、セールと称しているのに安くなっていない場合は消費者に誤解を与えるとして景品表示法違反となる可能性が高いです。とはいえ現状、悪質な閉店商法を取り締まるのは難しいという指摘もあります。

そのため、消費者一人ひとりが本当に「閉店セール」なのか、よく確認した上で買い物することが大切です。今回の雑学、ぜひ周りの人にも教えてあげてみてください。