お茶を淹れたときに見かけるホコリは何?
苦みや渋みが少なく爽やかな香りが特徴の新茶。若葉特有の香りが好きな方も多いはず。しかし、新茶を淹れてみたとき、ふとお茶の表面を見てみると何やらホコリのようなものが浮かんでいることが多々あります。残念な気持ちになられる方もいるかもしれませんが、心配無用。実はこれ「毛茸(もうじ)」と呼ばれるお茶の一部なんです。
今回は毛茸に関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、新茶がもっと美味しく感じられるはずです。
ホコリの正体は毛茸
改めて述べると、新茶を淹れたとき、表面に浮いている白っぽいホコリのようなものは「毛茸(もうじ)」。茶葉の若い新芽に生えている産毛です。毛茸は、新芽が葉に成長する前の短い期間にだけ見られるもの。新芽の裏側に生えており害虫や強い日差しから新芽を守る役割を果たしています。つまり、お茶の新芽を守るボディーガードみたいな存在なのです。
新芽が成長して葉が硬くなると、毛茸の役割は終了。つまり、毛茸は若く柔らかい新芽にだけ見られるものなのです。お茶に浮かぶ白い産毛は、新芽特有の特徴といえます。
ちなみに、毛茸のことは英語でトライコームともいいます。トライコームはお茶以外の植物にも生えています。道端に生えている雑草や野菜の苗木などでも、この毛茸(トライコーム)は見られますよ。
毛茸があるお茶は美味しい証拠
一見、異物のようにも思える毛茸ですが、実際はその真逆。お茶が新鮮である証拠です。毛茸は、柔らかくて若い新芽にだけ見られる産毛。この新芽を放っておくと、葉はどんどん大きくなり、収穫量も増えますが、茶葉としての鮮度はどんどん失われていきます。毛茸があるかどうかはお茶の新鮮さの目安なのです。
新茶を淹れてみたときは表面に毛茸が浮いているかチェックしてみてください。毛茸が浮いているお茶であれば、鮮度抜群なはずです。
余談ですが、紅茶では、毛茸が残っている新芽を使ったお茶を「ゴールデンチップス」や「シルバーチップス」と呼びます。甘くてまろやかな風味が特徴で、特に上質なお茶として重宝されています。
毛茸を見かけたら今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。新茶を淹れたときにお茶の表面に浮いている白い粉のようなものはホコリではなく、毛茸と呼ばれるお茶の産毛。毛茸は害虫や水分蒸発から茶葉の新芽を守る役割を担っています。毛茸が浮いているということは、そのお茶は鮮度抜群であるということになります。
今回の雑学、新茶を飲むときに思い出してみてください。ぜひ、お茶の表面に毛茸が浮いているかどうかをチェックしてみてくださいね。
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