なぜ緑なのに『青信号』と呼ぶのか?
突然ですが信号機といえば、何色を思い浮かべますか?赤、黄色、そして青色を思い浮かべる方がほとんどでしょう。ただ、ここでひとつ疑問が。青信号と呼ばれるランプの色、どうみても緑色ですよね。
それなのになぜ「青信号」と呼ばれているのか…不思議ではありませんか?今回は青信号にまつわる面白い雑学をお届けします。
元々は『緑信号』だった
実は現在における青信号は、元々その見た目通り「緑信号」と呼称されていました。信号機が初めて導入されたのは、1930年。東京・日比谷交差点の中央に「中央柱式」の信号が設置されました。当時の青信号は『警視庁告示第105号』にて「綠色信號(緑信号)」と明記されていたそうです。
また、緑信号と呼んでいた理由としては海外の影響もあったのではないかと考えられています。元々は見た目通りの緑色だったのは驚きですね。しかし、それならどうして青信号に変わってしまったのでしょうか?
緑から青信号に変わった理由
緑から青信号に変わった理由としては諸説あります。
- 当時の新聞などのメディアが「青」と報じたから
- 日本では緑のものを「青」と呼ぶ習慣があったから
- 赤の対極が青だったから
- 赤・黄・青の三原色に統一した方が分かりやすかったから
中でも有力なのが、日本語における「青」という言葉の使われ方。日本では昔から、緑色のものを「青」と表現する習慣があります。例えば「青菜」や「青りんご」などが分かりやすい例です。
余談ですが、緑色のものを青と呼称するのは昔の日本では名前がついている色が、赤・白・黒・青の4色だけだったからといわれています。そのため、青に色合いが近い緑色は総じて「青」と扱われていたとのこと。そうした過去における色の扱いが現在においても様々なものに影響を与えています。青信号もそのひとつなのです。
海外の場合
それでは、海外では信号をどのように扱っているかについても触れていきましょう。
信号に使われる色は、CIE(国際照明委員会)が定めた国際基準に基づいており、赤・緑・黄・白・青の5色限定とされています。この中で世界的に多いのは赤・黄・緑の組み合わせ。日本と同じです。ほとんどの場合、赤は「止まれ」、緑は「進んでよい」という意味となっており、こちらも日本同様です。
ただし、呼び方は異なります。例えば「red・green・yellow」など、海外では青(blue)ではなく緑(green)と呼ばれています。
青信号を見たら今回の雑学を思い出してみよう!
今回の雑学を振り返ると、かつて「青信号」は緑信号と呼ばれていました。しかし、日本特有の青の価値観など様々な影響があり、すぐに緑から青へと変わり現在に至ったようです。今回の雑学、青信号を見かけたときに思い出してみてください。
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