競走馬の名づけにもルールがある
ディープインパクトやイクイノックス、オグリキャップ、ハルウララなど競走馬には様々な名前が付けられています。中にはユニークな名前の馬もいますが、実はこの名づけ、何でもアリというわけではありません。しっかりとルールが存在するのです。
今回は競走馬たちの名づけに関する面白い雑学をお届けします。
文字数ルール
競走馬の名づけルールとして、まず挙げられるのが文字数ルール。
競走馬の名前は、「カタカナで9文字以内」かつ「アルファベットにしたとき18文字以内」というルールがあります。最短だとカタカナ2文字からでも名付けが可能。これにより、ゼッケンに入りきらない競走馬はいません。
国際的な馬名登録の基準においても「アルファベット18文字以内」というルールは同じ。日本の文字数制限は国際基準に足並みをそろえる形で採用されたと言われています。たしかに、下手に長い名前の馬だと覚えるのも大変ですし、馬にとっても災難ですよね。
使用できるのはカタカナのみ
日本の競走馬の名前には、カタカナしか使えません。ひらがなや漢字、アルファベット、記号は競走馬の名前につけることができません。加えて、「ヱ」「ヰ」などの古い文字も使えない決まりになっています。あくまでも現在で主流のカタカナのみで名前を決める必要があります。
記号の使用に関しても基本的には禁止。ただ、例外として「ー」(伸ばし棒・長音記号)だけは認められています。
競走馬の名づけの禁止事項
上記のルールを守っていても、一部の禁止事項に抵触すると名づけが却下される可能性もあります。主な禁止事項を下記にまとめました。
- 誹謗中傷や侮辱的な表現、公序良俗に反する名前:社会的に不適切なので禁止
- アルファベット・数字・地名をカタカナにしただけ:そのままカタカナにしただけではだめだが。他の名前と組み合わせればOK。
- すでに登録されている馬名:死亡や登録抹消後の名前は基本的に使用できるが、名馬や大レースの勝ち馬の名前は再利用不可。
- 有名人の名前:広告扱いと見なされるので不可
- 企業名や商品名:同じく広告扱いされるので不可
- 馬用語(レース名、馬の品種、毛色など):レース実況が混乱するため不可
こうして羅列してみると、けっこう縛りが多いことが分かります。馬の名前をひとつ付けるだけでも意外と大変。ちょっぴりおかしな名前の競走馬が出るのも仕方ないのかもしれません。
競馬を観戦したとき今回の雑学を思い出してみよう!
今回紹介した競走馬たちの名づけのルールはいかがだったでしょうか?意外とルールが多くて驚いた方もいると思います。紹介したルールを守り、名づけられた馬たちは、馬主によって公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル(JAIRS)に名前の審査に出されます。ここでの審査を通過したら正式に名づけた名前となるのです。
今回の雑学、ぜひ競馬観戦したときなどに思い出してみてください。