『アイスクリーム』と『ソフトクリーム』の違いとは?実は温度差だけじゃなかった!

雑学

『アイスクリーム』と『ソフトクリーム』

アイスクリームとソフトクリーム、どちらもひんやり甘くて美味しいですが、実はこの2つには大きな違いがあります。その違いのカギを握るのは、なんと「温度」。

今回はアイスクリームとソフトクリームの違いを解説。最後までお読みいただくと、アイスクリーム・ソフトクリームが食べたくなるかもしれませんよ。

『アイスクリーム』とは

アイスクリームは、牛乳や生クリームをベースに、砂糖や卵、香料を加えて冷やし固めたスイーツ。乳固形分15%以上(うち乳脂肪分8%以上)のものがアイスクリームと呼ばれます。乳製品と糖類、卵、香料などを混ぜ、空気を含ませながら素早く冷やして凍らせて作られます。

アイスクリームのルーツをたどると、古代ギリシャやローマ、中国などで食べられていた「甘い氷菓」に行きつきます。やがてヨーロッパやアメリカに広がり、工場での大量生産が始まったことで、世界中で親しまれるスイーツとなりました。日本には明治時代に伝わり、文明開化とともに広がっていきました。

それでは『ソフトクリーム』は?

ソフトクリームは、牛乳を主な材料とする、ふんわりとした口当たりが特徴の冷たいスイーツです。一般的に、コーンの上にのせて提供されます。

その歴史は古く、約4,000年前の中国が起源といわれています。当時は牛乳を長時間煮詰め、雪で冷やして半固体状にした氷菓が食べられており、今のシャーベットに近い食感だったようです。現在のようなソフトクリームが誕生したのは1931年のアメリカ。当時、アイスクリームマシンとフリーザーを一体化させた「オートマティック・ソフトサーブマシン」が開発されたことで、なめらかでクリーミーなソフトクリームが生まれました。

日本に伝わったのは第二次世界大戦後の1951年。アメリカ軍が独立記念日のイベントとして、明治神宮外苑で模擬店を開き、そこで初めて日本人がソフトクリームを口にしたそうです。

ソフトクリームの原料はアイスクリームとほぼ同じですが、製造方法に違いがあります。専用のフリーザーで液体原料を冷やしながら高速で攪拌し、空気を含ませてふんわりと仕上げるのが特徴。そして、一定の柔らかさになった時点で機械から絞り出して提供されます。

ちなみに、「ソフトクリーム」という言葉は和製英語。海外では「soft serve ice cream」と呼ばれます。英語圏で「soft cream」と言ってしまうと、ハンドクリームのようなものを連想されるので注意が必要です。

『アイスクリーム』と『ソフトクリーム』の違い

アイスクリームとソフトクリームの大きな違いは「温度」。どちらも主な原料や製法はほぼ同じですが、アイスクリームが固く、ソフトクリームが柔らかいのは、保存される温度が異なるためです。

アイスクリームは、製造後に-30℃以下で急速冷凍、その後も-25~-30℃で保管されます。さらに、販売時も-18℃以下で管理されているため、しっかりとした硬さを保っています。

一方、ソフトクリームの温度は-5~-7℃と高め。作られた直後の状態で提供されるため、口どけがよく、なめらかな食感になるのです。

アイスクリームやソフトクリームを食べてみよう!

今回の雑学を振り返ってみましょう。

アイスクリームは、牛乳や生クリームを主原料にした冷たいスイーツで、乳固形分15%以上を含みます。古代から存在し、ヨーロッパやアメリカで発展し、日本には明治時代に伝わりました。

一方、ソフトクリームは牛乳を主成分とし、ふんわりした食感が特徴。約4,000年前の中国が起源とされ、現在の形は1931年にアメリカで誕生しました。日本には戦後、アメリカ軍によって紹介されました。

両者の違いは主に温度で、アイスクリームは-18℃以下で販売されるため硬く、ソフトクリームは-5~-7℃と高めの温度で提供されるため柔らかい口当たりになります。

今回の雑学をきっかけに、アイスクリームやソフトクリームを食べてみてはいかがでしょうか。きっといつもよりも美味しく感じられることでしょう。

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