男女記号に隠された意外な真実
「この記号って男性?それとも女性?」
性別を表す「♂」「♀」の記号で一瞬迷った経験、誰にでもありますよね。SNSのプロフィールや生物の図鑑でもよく見かけるこれらの記号。実は、このような経験をしたことがある人は全体の68%もいるそうです。
でも、なぜこんな形の記号が男女を表すことになったのでしょうか?インターネットで検索してみると、これらの記号の形から身体的な特徴を連想する説も見かけます。実は私もそう思っていた一人です。ところが!これらの記号の本当の由来を知ると、そんな考えが180度変わってしまうんです。
実は、これらの記号には壮大な宇宙の物語が隠されているんです。古代ギリシャ時代からの天体観測、神々の伝説、そして18世紀の科学革命(※1)まで、私たちの想像をはるかに超える歴史が詰まっているんです。
※1:18世紀の科学革命とは、近代科学の基礎が築かれた時期を指します。この時期、それまでの伝統的な考え方が大きく変わり、現代の科学につながる新しい発見が次々と生まれました。
男女記号の正体は惑星のマークだった!?驚きの歴史秘話
「♂」と「♀」、実はこれら、もともとは惑星を表す記号だったってご存知でしょうか?「♂」は火星、「♀」は金星を表す天文学の記号として使われていたんです。
古代ギリシャの天文学者たちは、夜空の星々を観察する中で、特定の天体が規則的に動いていることに気づきました。その中でも特に目立つ二つの惑星が、今日私たちが知る火星と金星だったんです。彼らは、これらの惑星の動きが人々の暮らしや農作物の育成に深い関係があると考えました。
面白いのは、当時の人々が惑星に性格や特徴を見出していたこと。火星は赤く輝き力強い印象があることから男性的な性質を、金星は柔らかな輝きを放つことから女性的な性質を持つと考えられていたんです。
ここで、古代の人々の想像力と知恵が織りなす物語に目を向けてみましょう。
男らしさの象徴!火星記号「♂」に込められた武神の物語
「♂」記号の由来には、さらに面白い逸話があります。古代ローマでは、火星は「マルス」と呼ばれる勇猛な軍神と結び付けられていました。マルスは常に槍と盾を持つ勇ましい姿で描かれ、その姿が「♂」という記号に反映されているんです。
丸い部分(○)は盾を、突き出た部分(→)は槍を表現しているとされています。「ただの記号」だと思っていたものが、実は古代の戦いの神の姿を表していたなんて、ちょっとロマンがありますよね。
美の女神がくれた!金星記号「♀」の魅惑的な物語
一方の「♀」には、もっと優雅な物語が隠されています。金星は「ヴィーナス」として知られる美と愛の女神と同一視されていました。伝説によると、ヴィーナスはいつも手鏡を持ち歩いていたそうです。
「♀」の丸い部分(○)は鏡を、下の十字(+)は取っ手を表現しているんです。毎日何気なく目にする記号が、実は古代ローマの美しい女神の持ち物を表していたとは!想像力をかきたてられますね。
みんなに教えたくなる!男女記号のトリビア
これらの記号が現代のように使われ始めたのは、実は18世紀になってからのこと。スウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネが、植物の雌雄を区別するために初めて使用したんです。
彼の着想は世界中に広がり、今では誰もが知る男女の記号として定着しました。面白いのは、リンネが使った記号の中には、実は雌雄同体を表す「☿」(水星の記号)もあったんです。これは現代ではあまり使われなくなってしまいましたが、当時の科学者たちの綿密な観察眼を物語っています。
「♂」と「♀」の記号の秘密、意外と奥が深いですよね。次に友達や家族とトイレの前で迷ったときは、「実はこれ、神様の持ち物なんだよ」と教えてあげてはいかがでしょうか。きっと、相手も思わず「へぇ〜!」と目を輝かせるはずです。
私たちの身の回りには、このように思いもよらない歴史や物語が隠されています。普段何気なく使っている記号や言葉の由来を知ることで、日常がちょっと特別な輝きを帯びて見えてくるかもしれませんね。
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