卓球には「軟式」もあった
一時期、日本中でブームを引き起こしたこともある「卓球」。世界大会などでも日本人選手の活躍は、よく耳にしますよね。そんな卓球ですが、現在行われているのは「硬式卓球」。
あまり知られていませんが、昔の日本には硬式の他に「軟式卓球」も存在していました。恐らく卓球経験者の方でも知らない方が多いのではないでしょうか。
今回は卓球に関する面白雑学をお届け。最後までお読みいただくと、ちょっぴり物知りになった気分が味わえることでしょう。
通常の硬式卓球との違い
まずは、通常の卓球「硬式卓球」と『軟式卓球』にどんな違いがあるかを解説します。「卓球」と言われて、一般的に想像されるのは、硬式卓球です。オリンピックをはじめ、世界的に行われているのも硬式卓球となります。
一方、軟式卓球は日本独自のルールで、世界的な規定ではありません。軟式卓球では使用するボールが硬式卓球と異なります。軟式卓球のボールは直径が36.9mmから38.9mm、重さが2gから2.13gと定められていました。一方、現在の硬式卓球のボールは直径40mm、重さ2.7gなので、軟式卓球のボールは硬式よりも少し小さく軽いです。
また、ボールだけでなくネットの高さにも差があります。軟式卓球のネットは高さ17.25cm。硬式卓球より2cm高めに設定されています。まとめると軟式卓球は硬式卓球よりもボールが小さくて軽く、ネットが高めに設定されているのです。
軟式卓球の公式試合はもう行われていない
軟式卓球が誕生した経緯についても解説します。勘違いされる方が多いですが、卓球の起源は、中国ではなくインドにあります。インドでの遊びが1880年代にイギリスに伝わり、スポーツとして発展したのです。てっきり、中国発祥のスポーツだと思っていたので意外ですよね。
そんな卓球ですが、明治35年(1902年)に坪井玄道氏という人物がイギリスから卓球の道具を持ち帰ったことで日本でも広まりました。そして、日本独自のルール「軟式卓球」として発展していきました。
しかし、「軟式卓球」は「日本式卓球」とも呼ばれただけあり、日本だけの特別ルールでした。そのため、国際試合などもありません。加えて、ネットが高く試合が長引きやすい、ボールが小さく初心者や高齢者には難しい傾向もあったそうです。そのため、より簡単な硬式卓球の登場と共に軟式卓球は廃れていきました。最後の公式試合は2001年に旭川で行われた大会だったと言われています。
卓球を観戦したときに今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。日本にはかつて通常の硬式卓球とは別に、「軟式卓球」と呼ばれる競技も存在していました。硬式よりもボールが小さくネットが高い日本独自のルールだったそうです。しかし、日本だけのルールで国際試合がないなど様々な理由ですたれていき、いまでは卓球といえば硬式で定着しています。
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