1月31日は『愛妻の日』!記念日はいつから定着した?SNSで話題の新しい祝い方も紹介

雑学

男性たちが動き出した『愛妻の日』の始まり

「最近、家族との時間が減っているな」
「妻に感謝の気持ちを伝えたいけど、きっかけがなくて…」

こんな思いを抱える男性は少なくないはず。実は、そんな思いから生まれたのが愛妻の日なのです。

2006年、群馬県の嬬恋村(つまごいむら ※1)に本部を置く日本愛妻家協会によって制定されたこの記念日。「妻というもっとも身近な存在を大切にする人が増えると、世界はもう少し豊かで平和になるかもしれない」という素敵な想いが込められています。

ある家族問題カウンセラーは「夫婦間のコミュニケーションは、日常生活の中で自然と減っていく傾向にあります。だからこそ、感謝を伝える機会を意識的に作ることが大切なのです」と指摘します。

※1:嬬恋村(つまごいむら)とは、群馬県の北西部に位置する村で、その名は古くから伝わる夫婦愛にまつわる逸話に由来します。日本でも有数のキャベツの産地として知られています。

愛妻の日の基本情報
制定年 2006年
制定団体 日本愛妻家協会
日付の由来 1(I=愛)月31(妻)日
制定の目的 身近な存在である妻を大切にする文化の醸成

日本の夫婦文化を変えた愛妻家協会の面白い取り組み

愛妻の日の制定以来、日本愛妻家協会は様々なユニークな活動を展開してきました。特に注目を集めているのが「男の帰宅花作戦」です。この取り組みは、仕事帰りの男性が花束を持って帰宅する様子がSNSで話題となり、新しい夫婦文化として定着しつつあります。

キャベツ畑での愛の告白大会

広大なキャベツ畑を舞台に、毎年開催される「キャベツ畑の中心で愛を叫ぶ」イベント。参加者たちは、畑の真ん中で妻への感謝の言葉を思い切り叫びます。一見突飛に思えるこの催しも、今では地域の名物イベントとして定着。「照れくさいけど、普段言えない気持ちを伝えられた」という参加者の声も多く聞かれます。

全国に広がる帰宅花作戦

「花を持って帰る夫の姿は、街に彩りを添える新しい風景になりつつあります」と、ある花き市場関係者は語ります。特に、チューリップやスイートピーといった春の花が人気を集めているそうです。

世界でも珍しい「愛妻家」という言葉の魅力

日本語の「愛妻家」という言葉は、世界的に見ても珍しい表現です。英語では「devoted husband(献身的な夫)」と訳されることが多いものの、ニュアンスは少し異なります。この違いは、日本特有の夫婦関係の捉え方を反映しているのかもしれません。

テミル原則が教えてくれる夫婦の絆

愛妻家協会が提唱する「テミル原則」(※2)は、夫婦関係を良好に保つためのユニークな指針として注目を集めています。「まずはやってみる」という気軽な姿勢から始めることで、自然と夫婦の絆が深まっていくという考え方です。

※2:テミル原則とは、「やってみる」「出してみる」「聞いてみる」「捨ててみる」「なってみる」の5つの行動指針の頭文字を取ったもので、愛妻家を目指す男性のための実践的なガイドラインです。

恐妻家と愛妻家の楽しい関係性

「恐妻家は実は最高の愛妻家」というのは、ベテラン婚活カウンセラーの言葉です。妻を大切に想う気持ちの表れ方は、人それぞれ。相手を思いやる気持ちさえあれば、その形は自由なのかもしれません。

愛妻家協会の主な取り組み
男の帰宅花作戦 仕事帰りに花束を持ち帰るキャンペーン
キャベツ畑の告白大会 嬬恋村のキャベツ畑で感謝の言葉を叫ぶイベント
テミル原則 5つの行動指針による実践的なガイドライン

愛妻の日を楽しむ新しいトレンド

最近では、愛妻の日ならではの新しい楽しみ方が広がっています。あるSNSの調査によると、「愛妻の日」に関する投稿は、ここ5年で約3倍に増加したとのこと。特に20代、30代の若い世代を中心に、独自の祝い方が生まれています。

SNSで広がる素敵な夫婦の形

「#愛妻の日」のハッシュタグ付きの投稿には、様々なアイデアが詰まっています。手作りのサプライズディナーや、二人の思い出の場所を巡る小旅行など。中には、妻の趣味に合わせて陶芸教室に通い始めた夫や、妻の好きなスイーツ作りに挑戦する夫の姿も。結婚・家族問題研究所の調査(※3)によると、こうした夫の積極的な行動は、夫婦関係の満足度アップにつながっているそうです。

※3:2023年に実施された「夫婦関係満足度調査」によると、配偶者の趣味や関心事に積極的に関わる夫婦の満足度は、そうでない夫婦と比べて約1.5倍高いという結果が出ています。

入籍日に選ぶカップルたち

愛妻の日を入籍日に選ぶカップルも増加傾向にあります。「毎年の記念日が、夫婦の記念日であり愛妻の日。忘れられない日になりました」という声も。こうした選択には、パートナーを大切に想う気持ちを形にしたいという思いが込められているのでしょう。

現代の愛妻の日トレンド
SNSでの広がり ハッシュタグ投稿による体験共有の活性化
若い世代の取り組み 入籍日選びや独自の祝い方の確立
記念日の多様化 従来の花束だけでなく、体験型のお祝いも増加
夫婦関係への影響 積極的な行動が夫婦関係の満足度向上に貢献

大切な人と分かち合いたい愛妻の日の過ごし方

ある夫婦関係カウンセラーは「記念日は、日頃の感謝を伝える絶好の機会です」と語ります。花束や手紙といった定番の形はもちろん、最近では二人で料理を作ったり、思い出の写真をアルバムにまとめたりと、その形は多様化しています。

むしろ大切なのは、相手を想う気持ちを自然な形で表現すること。たとえそれが小さな「ありがとう」であっても、伝えることで確かな絆となっていくはずです。

愛妻の日は、夫婦それぞれの形で過ごせばいい。そんな自由な発想が、現代の夫婦らしい素敵な記念日の過ごし方なのかもしれません。

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