『雷』と『稲妻』
「雷」と「稲妻」、どちらも空で電気が光る現象を指す言葉ですが、実は違いがあるのをご存じですか？
今回は、「雷」と「稲妻」の違いをわかりやすく解説。最後までお読みいただくと、天気予報士に一歩近づけるかもしれませんよ。
雷とは
雷とは、空に光が走り、大きな音が鳴る自然現象のことです。言い方を変えると、大気中の雲で発生する電気の放電現象といったところです。英語では「サンダー（Thunder）」と呼ばれます。
雷は、太陽の熱で温められた湿った空気が上昇し、冷やされることで氷の粒が生じることから始まります。これらの氷の粒がぶつかり合うことで静電気が発生し、雲の中で電気がたまります。そして、雲の上層と下層で電気の偏りが大きくなると、バランスを取ろうとする力が働き、溜まった電気が一気に地面へ放電されます。これが私たちが目にする雷の正体です。
昔の人々は、雷の「ゴロゴロ」という音を神様が鳴らしているものだと考えていました。そのため、「雷」という言葉は「神鳴り（かみなり）」が語源になっています。
一方、稲妻とは…
稲妻とは、雷が発生した際に一瞬輝く光だけを指す言葉です。英語では「ライトニング（lightning）」と呼ばれます。昔の人々は、稲が実る時期に雷が多く降っていたことから雷の光が稲の実りに関係していると考えたそうです。雷の光に宿る魂が稲と結びつくことで豊作になると信じたのだとか。このことから、「稲の妻」という表現が生まれ、現在の「稲妻」という言葉につながったとされています。
『雷』と『稲妻』の違い
雷と稲妻はどちらも雷雨の際に見られる現象ですが、指すものが異なります。雷は、空に光が走り、大きな音が鳴る自然現象全体を指す言葉で、「光と音」の両方を含みます。一方、稲妻は雷のうち「光」だけを指す言葉です。雷は現象全体を表し、稲妻はその中の光に限定した言葉である点が大きな違いです。
雷・稲妻を見かけたら今回の雑学を思い出そう！
今回の雑学を振り返ってみましょう。
雷とは、空に光が走り、大きな音が鳴る自然現象で、雲の中で発生した電気が地面へ放電されることで起こります。語源は「神鳴り」に由来し、昔の人々は神様の音と考えていました。
一方、稲妻は雷の「光」だけを指す言葉です。雷の光が稲の実りをもたらすと信じられていたことから、「稲の妻」という表現が生まれました。つまり、雷は光と音を含む現象全体を指し、稲妻はその中の光だけを意味するという違いがあります。
今回の雑学、雷や稲妻を目撃したときにでも思い出してみてください。
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