ビジネスの場で使われる『打ち合わせ』その言葉の意味や語源とは?

雑学

打ち合わせって何?

仕事の場で行うことが多い「打ち合わせ」ですが、いったい何をするものなのか意識して考えてみたことはあるでしょうか?また、その語源は何なのかも意外と知られていません。

まずは打ち合わせという言葉の意味からチェックしてみましょう。

比較的軽めに話し合う場のこと

打ち合わせは、方法や物事の手順、日取りなどを前もって相談する話し合いの場を意味します。

仕事で例えると、各チームやプロジェクトのメンバーといった実務者たちが中心となって集まり、情報の共有を行ったり、意見の出し方を相談して、案件が円滑に進むように行うものという位置づけです。

そのため、何か重要なことを決めるというよりは、「下準備」としての話し合いとなることが多くなります。

打ち合わせは会議とは違うもの

ちなみに、打ち合わせと似た言葉に「会議」がありますが、両者は行う目的や重要度が異なる傾向にあります。

基本的に、会議はその会社にとっての「公式の場」です。打ち合わせは実務者中心の気軽な話し合いの場でしたが、会議は物事の決定を行うことを目的としているため、管理職や役員といった決裁権を持つ人物も同席します。

時には経営や事業に関わる大きな取り決めを行うこともあるため、重要度は打ち合わせよりもぐんと高くなるでしょう。

打ち合わせという言葉の由来

そもそもの打ち合わせという言葉の由来を知ってみると、会議との違いも分かりやすくなります。この言葉が誕生するきっかけとなったのは、日本の古典音楽である「雅楽」でした。

雅楽は、メロディを奏でる笙(しょう)や篳篥(ひちりき)などの管楽器、全体のリズムを整える琵琶や筝といった弦楽器、楽曲のスピードをコントロールする鞨鼓(かっこ)や太鼓などの打楽器で構成されています。

しかし、こうした楽器の奏者が集まって素晴らしい演奏をしようと思ったら、各楽器が息を合わせなければなりませんが、雅楽では西洋のオーケストラなどでは当たり前の指揮者という存在がいません。

その分、打楽器が指揮者としての役割も担い、事前に打楽器を「打って」演奏のスピードをお互いに「合わせる」下準備をしておくことがあったため、打ち合わせという言葉が生まれたと言われています。

さらには、打楽器の打つ音に合わせて管楽器や弦楽器が曲を奏でることで、演奏を完成させました。これがやがて「物事がうまくいくよう前もって集まり、意見を合わせること」という現在の意味につながったようです。

打ち合わせをスムーズに進めるためのポイント

下準備として話し合う意味合いが強い打ち合わせでも、何の用意もなくだらだらと話すだけでは時間を無駄にしてしまいます。

打ち合わせの予定が入ったら、今の自分が把握している情報を整理しておき、メンバー間でアイデアを出し合ったり、課題の確認をしやすくできるよう努めておきましょう。また、打ち合わせを行う目的や目標をあらかじめ明確にしておくことも重要です。

そして、どんな内容を話し合ったか後で忘れてしまっては元も子もないため、気軽な話し合いの場でも打ち合わせ中の記録を取っておき、次回の打ち合わせやプロジェクトの進行に役立てられるようにしておくことをおすすめします。

打ち合わせを活用して物事をうまく進めよう

打ち合わせは、意外にも雅楽に由来する言葉であることをご紹介しました。語源を知ると、打ち合わせが何だか風流なものにも感じてしまいますね。

会議とは異なり、実務者が中心となって行う打ち合わせは、気軽な雰囲気で開催しやすいものです。物事の成功を目指す時には、ぜひ有効活用してみてください。

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