交番にいるおまわりさんとは?
交番は、明治7年にできた「交替で番をする所」という意味を持つ「交番所」が発展し、現在まで続いています。
そんな交番で勤務する「おまわりさん」は、地域課に所属する警察官です。警察学校を卒業すると1番最初に配属される部署でもあり、地域住民の暮らしの安全を24時間体制で守っています。
ところが、交番のおまわりさんはとても身近な存在であるにも関わらず、実際にどんな業務を行ってくれているのかは意外と知られていません。交番のおまわりさんの仕事について、ぜひ知ってみましょう。
交番のおまわりさんが行っている仕事
交番にいる警察官は、その地域を担当する人たちでローテーションを組み、毎日交代しながら業務を行っています。その仕事内容とは、
- パトロール
- 巡回連絡、地域の見守り
- 迷子の保護、少年の補導
- 事件・事故対応
- 地理案内
- 交通整理・交通指導
- 落とし物の受理や困りごとへの相談対応
といったもので、さまざまな対人スキルや臨機応変さが必要になるであろうことが簡単に想像できる幅広さです。
交番警察官によるパトロールは昼間だけでなく、犯罪やトラブルが起こりやすい夜間も絶えず行われているほか、何か事件が起きた時には初動捜査をしたり、警察署や警察本部などと連携して犯人逮捕に努めています。
また、地域で暮らす人を手助けするため、家や会社を訪れて困りごとがないか巡回して尋ねたり、落とし物を預かって持ち主の元に早く戻るようにしてくれているのも交番です。
交通量が増える時間帯などには、交差点などに立って事故を未然に防ぐための交通指導をしたり、子どもたちの通学路を見守ってくれたりしていることも思えば、交番のおまわりさんが地域にとってどれほど重要な存在なのかが分かるようですね。
交番のおまわりさんが担当する大変な作業
このように、さまざまな仕事を担っている交番の警察官ですが、業務中には大変なこともたくさんあるようです。
大量の書類と向き合う
警察官の仕事は現場作業だけでなく、事務作業がとても多い職種です。遺失物・拾得物の届出や違反切符の処理、検挙や捜査に関するものからその日の日誌に至るまで、記入が必要となる書類の種類を挙げればきりがありません。
急いで作成に当たらなければいけない書類でも、スピードだけを重視するわけにはいかず、丁寧さや他の人が見た時の分かりやすさも求められます。時として1日に何十枚も書かなければいけない書類作成には、疲労を感じる警察官も少なくないようです。
遺体と関わる
事件や事故が発生した時の初動対応をすることが多い交番の警察官は、事件や事故の被害者の遺体を見る機会が多いと言います。
時には亡くなってから時間が経っていたり、事故直後の痛々しい姿がそのままとなっているなど、一般人があまり見ることがない遺体への対応もしなくてはいけません。
酔っ払った人の保護
繁華街に近い交番では酔っ払い対応も多く、大変な作業となるようです。気が大きくなって警察官に暴力を振るったり、場合によっては路傍で寝こけている人を保護したりと、見知らぬ大人がやらかしたお酒の失敗のフォローを引き受けてくれています。
市民からの困った要求やクレームへの対応
市民から困った要求やクレームが寄せられた時も、警察官たちは真摯に対応することが求められています。
中には、警察官がコンビニでご飯などを買っていただけで「サボりじゃないのか」と言われたり、紫外線から目を守るためにかけるサングラスを否定的に捉えられてしまうこともあるのだとか。
また、「警察官と記念写真を撮りたい!」など、マニアからお願いされることもあるそうで、SNSが普及している現在では、警察官自身の安全確保などの面からお断りせざるを得ないケースもあるようです。
おまわりさんは交番で日々奮闘してくれている
交番のおまわりさんの仕事は、幅広い上に大変な作業もたくさんあります。普段何気なく街中で見かける警察官たちは、市民には見えないところで奮闘してくれているのです。
もしも交番のおまわりさんにお世話になることがあれば、地域の安全を毎日守ってくれていることへの感謝の気持ちを忘れずに接していきましょう。