カップ麺の仕組み
カップ麺は、簡単にお湯を注ぐだけで食べられる便利なインスタント食品。しかし、いったいどういった仕組みでそうなっているのか、知っている方はそう多くないはず。
カップ麺は製造過程で「蒸す→味付け→揚げる」という工程で加工されています。蒸して味付けされた麺を揚げることで水分を抜き乾燥させることで、長期間保存できるようにします。(瞬間油熱乾燥法という)
肉や小ネギなどカップ麺の具材も同様。熱風を当てる、油で揚げるなど、それぞれ具材の特性に合わせた方法で水分を抜き乾燥させます。
こうした乾燥された麺や具材には、目に見えない細かい穴が複数存在しています。お湯を注ぐことで食材の穴の中に水分が戻り、元のやわらかさを取り戻すのです。普段当たり前のようにお湯を注いで食べているカップ麺ですが、実はこうした技術が詰め込まれていたのです。
カップ麺の待ち時間が3分な理由
必ずではありませんが、大半のカップ麺は「お湯を入れて3分待つ」と指示されています。実は、この3分という時間は適当ではなく、きちんとした理由があります。
それは、最も美味しく仕上がる時間が3分ということ。
前述の通り、カップ麺は揚げられて水分を失っているため、お湯を吸って元の柔らかい状態に戻るにはある程度時間が必要。この時間は麺を細くすれば短縮することが可能です。しかし、そうすると麺が伸びやすくなり味もまずくなりやすいというデメリットが生じてしまいます。
3分という数字は、そうしたおいしさと手軽さのバランスを考慮し、メーカーが算出した時間なのです。
1分で完成するカップ麺もある
上記でも述べたとおり、技術的には熱湯を注いで1分で完成するカップ麺を作ることは可能。麺を細く・薄くすることで完成にかかる時間を短縮できます。実際、1分でできあがるカップ麺は発売されています。
ただし、そうしたカップ麵は伸びやすく味が衰えやすいという弱点もあります、通常の3分麵よりも麺生地が細く薄いため、水分を吸収する速度が早いのです。3分という時間が惜しいほど忙しい方には魅力的な商品だと思いますが、美味しさはある程度の妥協が求められがちです。
カップ麺を食べている人に教えてあげよう!
もし、友人や家族とカップ麺を食べる際には、今回紹介した豆知識を教えてあげてみてください。会話が弾み、カップ麺に対する興味も深まるかもしれません。
手軽さだけではなく、技術と工夫がカップ麺に詰まっていることを知ると、より一層美味しく感じられることでしょう。