イカ墨パスタはあるのに『タコ墨パスタ』が無いのはなぜ?その理由は体の構造にあった!

雑学

イカ墨料理はあるのにタコ墨はない

イタリアンレストランなどに足を運んだとき「イカ墨パスタ」というメニューを目にしたことがあるはず。イカの墨をパスタのソースに活用したイタリアを代表する料理のひとつ。独特の風味とコクが美味しくて好きな方も多いはずです。

そこで、ふと疑問が。なぜタコではなくイカなのか?タコ墨パスタがないのはどうしてなのか?今回はイカ墨とタコ墨に関する面白い雑学をお届けします。

タコ墨パスタがないのは体の構造に理由があった

イカ墨が料理に使われてタコ墨がそうではない理由。それは、タコの体の構造に理由があります。タコの墨袋はイカと比べて体の奥深く、肝臓に近い位置にあるとされています。墨袋を取り出そうと捌くのに時間がかかってしまうのです。つまり、墨袋を入手するのが大変なのです。

しかも、後述する理由もあって料理に使うメリットはほぼないとくれば、使われないのも当たり前のことでしょう。

タコ墨はサラサラしていてパスタに絡まりにくい

2つ目の理由として、タコ墨はイカ墨と比べてサラサラしておりパスタなど食材に絡まりにくい事が挙げられます。そのため、ソースとして活用するには少し不向きなのです。

どうしてイカ墨とタコ墨でここまで粘度が違うのかについても触れましょう。イカが吐く墨の役割は敵を惑わせること。イカの墨は粘度が高く吐いてもしばらくはその場にとどまります。一部の魚などには、この墨がまるでイカのように見えるのです。分かりやすく言えば分身の術みたいなものですね。敵が戸惑っている隙にイカは逃げるなどの行動をとるのです。

一方、タコ墨の場合は相手の視界を遮る目的があります。サラサラとした性質のため吐いてすぐに広がり敵の視界を遮ります。こうした役割の違いがあるため、イカ墨とタコ墨では粘度が異なるのです。

そもそもタコ墨は希少

もう一つの理由は、そもそもタコ墨の収穫量が少ないのも要因のひとつです。元々、タコの墨袋はイカと比べて小さく墨の量も僅か。水揚げされた時点でほとんど残っていないといわれています。しかも、日本におけるタコの多くは輸入物。墨袋を含む内臓が処理されているため入手しづらいのです。

その上、前述したとおりタコの墨袋は体の奥深くに埋まっているので取り出すのが一苦労。まとまった量を手に入れるには、かなりの金額がかかりそうです。

イカ墨パスタを食べるときに今回の雑学を披露してみよう

今回の雑学を要約すると、タコ墨パスタがないのは入手しづらいからとサラサラしていて料理に合わないから。逆にイカは漁獲量が多く墨袋も大きいためイカ墨が入手しやすく、ドロドロなのでパスタソースにピッタリなのです。

今回の雑学、ぜひイカ墨パスタを食べるときなどに披露してみてください。食事の場が盛り上がる話のネタになるはずです。

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