『ブービー賞』の由来とは?なぜ最下位から2番目なのか徹底解説!

雑学

「ブービー賞」の名前の由来

「ブービー賞」という言葉、よく耳にしますが、実はその由来を知っている人は意外と少ないんです。スペイン語の「ボボ(bobo)」という言葉がルーツで、これがカツオドリの一種を指す言葉として使われていました。なぜカツオドリなのか?それには面白い理由があります。

このカツオドリ、実は漁師たちの間で「簡単に捕まってしまう鳥」として知られていたんです。英語圏では「booby」として「間抜け」や「のろま」という意味で使われるようになり、そこから「最下位」を表す言葉として定着していきました。

面白いことに、海外では「booby」には「女性の胸」という意味もあるため、国際的なスポーツ大会では使用を控えた方が無難とされています。これは意外と知られていない豆知識です。

なぜ最下位から2番目になったの?日本の温かい文化

最初は「最下位」を指していたブービー賞。ところが、日本では独特の進化を遂げることになります。その変化の裏には、日本らしい思いやりの文化が隠されていました。

当初、ブービー賞の賞品といえば「石鹸とタワシのセット」が定番でした。「もっと腕を磨け」という皮肉を込めた、ちょっとシニカルな賞だったんです。ある古参ゴルファーは「昔は賞品を受け取るのが本当に恥ずかしかった」と振り返ります。

しかし、日本では次第に「下位の人にも温かい配慮を」という考えが広まり、賞品がどんどん豪華になっていきました。「弱きを助け、強きを挫く」という日本的な価値観が、ゴルフコンペの文化にも反映されたわけです。

ところが、ここで思わぬ事態が発生します。賞品が豪華になりすぎたため、わざと最下位を狙う人が現れ始めたのです。前半で大叩きをしたプレイヤーが、「もう優勝は無理だから、ブービー賞を狙おう」と考えるようになってしまったのです。

この事態を重く見たあるゴルフコンペの幹事が、画期的なアイデアを思いつきます。「最下位から2番目」にブービー賞を授与することにしたのです。最下位から2番目という順位は、意図的に狙うことが難しく、自然な形で競技を楽しむことができます。

「ブービー賞」と「ブービーメーカー」の違いに見る日本らしさ

この「最下位から2番目」という新しいルールが定着すると、今度は最下位の人をどう呼ぶかという新たな課題が生まれました。そこで登場したのが「ブービーメーカー」という言葉です。

「ブービーメーカー」という呼び方は、実は日本独自の和製英語なんです。「ブービー(最下位から2番目)を作り出す人」という意味が込められています。海外ではこの言葉は通じないので、外国人ゴルファーと一緒にプレーするときは要注意です。

面白いことに、ブービーメーカーにも賞品が用意されることが増えてきました。「ブービーメーカー賞」として、ブービー賞とは異なる趣向の賞品が贈られるようになったのです。これもまた、誰も取り残さない日本らしい配慮と言えるでしょう。

スポーツの世界に広がる!ブービー賞の現在

ゴルフから始まったブービー賞文化は、今では様々なスポーツや競技に広がっています。ボウリング大会や運動会、社内レクリエーションなど、個人の成績が明確に出る競技では、よく目にするようになりました。

特に面白いのが、各競技での独自のアレンジです。例えばボウリング大会では、投球フォームが最もユニークだった人にブービー賞を贈るなど、純粋な成績以外の要素を取り入れているケースも。これにより、技術の巧拙だけでなく、参加者の個性や努力を称える機会が増えているんです。

みんなで盛り上がろう!ブービー賞が生み出す笑顔の輪

「ブービー賞」は、単なる順位を表す賞から、人々の絆を深める大切な要素へと進化を遂げました。表彰式では、むしろブービー賞の発表を心待ちにしている参加者も多いほど。なぜなら、そこには必ず笑顔があふれるからです。

今では「ブービー賞を狙う」という本末転倒な行為は影を潜め、代わりに「全力を出し切った結果のブービー賞」という、スポーツマンシップに溢れた解釈が定着しています。

実はこの「ブービー賞文化」、海外からも注目されているんです。「なぜ日本では最下位から2番目なのか」「なぜそこまで賞品にこだわるのか」と、その独特の文化に興味を持つ外国人も少なくありません。

次にゴルフコンペや運動会で「ブービー賞」という言葉を耳にしたとき、ぜひこの話を思い出してみてください。そこには、日本人ならではの気配りと、みんなで楽しもうという温かい心が込められているのですから。

この「最下位から2番目」という独特のルールは、競技を盛り上げながら、参加者全員が楽しめる工夫として、まさに日本が世界に誇れる文化の一つと言えるのではないでしょうか。

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