タイで頭をなでると大問題!? 知らずにやるとトラブル必至の理由とは

雑学

タイでは頭を撫でるのがタブーだった

タイ旅行に行ったとき、現地の子どもや親しい友人の頭を何気なく撫でてしまったら……実はそれ、大変なマナー違反かもしれません。日本では親しみを込めた仕草として受け取られることもある「頭を撫でる」行為ですが、タイではタブーとされています。なぜタイでは頭を触ることがNGなのか?気になりますよね。

今回はタイの人の頭を撫でてはいけない理由を解説。知らずに失礼な行動を取らないためにも、ぜひチェックしておきましょう!

タイの人の頭を撫でるのがタブーな理由

前述したとおり、タイでは子どもであっても頭に触れることは大きなタブーとされていました。親しみを込めて撫でたつもりでも、相手の家族が驚いて飛んでくるほど重要な問題だったのです。

その理由は、タイに古くから根付く「クワン」という考え方。クワンとは、人や動植物に宿る目に見えない生命エネルギーのようなもの。タイでは、このクワンがしっかり根付いていることで健康や幸福が保たれると信じられています。

しかし、クワンは衝撃や不意の出来事で外に逃げてしまうことがあるそうです。特に頭は神聖な場所として守らなければならないのです。

そのため、タイにはクワンを体に留めるための風習があります。例えば、手首に木綿の糸を巻く「プーク クワン」というお守りや子どもがくしゃみをした際に「クワン マー(クワンよ来い!)」と呪文をかけたりする、子どものつむじに髷(まげ)を結い、クワンが逃げないようにするなどの風習が挙げられます。

要するに、タイではクワンを大切にする文化が根強く残っているため、何気ない仕草であっても相手の頭に触れるとクワンを脅かしてしまいかねないのです。

現代においては…

そんなクワン信仰ですが、科学が発達した現代においても残っているのか?その答えは、イエスです。ただし、「頭に触れてはいけない」というタブーは昔ほど厳格ではないといわれています。

たとえば、混雑したバスでは頭に手が当たることもありますし、タイの人々も子どもの頭を普通に撫でています。しかし、よく見ると撫でるのは頭の前側。クワンが宿るとされるつむじには触れていないとされています。無意識か意図的かは人それぞれですが、クワン信仰は完全には消えていないと思った方がよいでしょう。

実際、たまにクワンを知らない外国人がタイの子どもの頭を撫でて騒ぎになることもあるそうです。クワンを信じている可能性があるため、タイではなるべく人の頭に触れない方が無難。どうしても撫でるなら、クワンが宿るつむじを避けましょう。

タイに旅行へ行くとき今回の雑学を思い出してみよう

今回の雑学を振り返ってみましょう。

タイでは、頭は神聖な場所とされ、かつては子どもの頭を撫でることもタブーでした。その理由として「クワン」と呼ばれる生命エネルギーがあり、クワンが逃げると不幸を招くと信じられていたためです。

現在では、頭に触れることへの抵抗は弱まり、タイの人々も子どもの頭を撫でるようになっています。ただし、つむじには触れず、クワン信仰は完全には消えていません。外国人が子どもの頭を撫でて問題になることもあるため、タイでは人の頭に触れないのが無難です。

今回の雑学、タイに旅行へ行くときに思い出してみてください。もしかすると、余計なトラブルを回避できるかもしれませんよ。

こんな記事も読まれています

ひな祭りに『桃の花』を飾るのはなぜ?江戸時代から続く本当の意味とは

ポニーが柵の外に脱走してしまった結果…周りにいる馬たちの反応がまるで『保護者』だと271万再生「かしこすぎる」「頼もしい」