納豆に『からし』が付いているのはなぜ?実は“臭い”と深い関係があった

雑学

納豆に付いている『からし』

スーパーやコンビニなどで手軽に買える定番食品「納豆」。パックを開けると、ほとんどの場合、からしが一緒に入っていますよね。なんとなく混ぜて使っているという人も多いかもしれませんが、「なぜ納豆にからしが付いているのか?」と考えたことはありますか? 実は、あの黄色いからしには、ただの味付け以上の“意外な役割”があったのです。

今回は、納豆にからしが添えられる理由について紹介します。最後までお読みいただくと、納豆がさらに好きになるかもしれませんよ。

納豆に『からし』が付いている理由

ツンとした刺激のあるからしは、子どもや辛味が苦手な人には敬遠されがちです。それでも、納豆には当たり前のようにタレと一緒にからしが添えられていますよね。実はこれ、風味づけのためだけではありません。

納豆は発酵が進むと独特のニオイ、アンモニア臭が強くなることがあります。そこで、そのニオイを和らげるためにからしが使われているのです。昔からカツオなどの生臭さを抑えるために使われていたからしは、納豆との相性も抜群。一説によると、江戸時代にはすでに「納豆とからし」は定番だったといわれています。

納豆にからしとタレの小袋が付けられるようになった経緯

今では当たり前のようにタレやからしが付いている納豆ですが、実はこうしたスタイルが定着したのは昭和40年代後半のこと。ちょうどコンビニやスーパーの数が増え始め、ひとり分ずつ食事をとる「個食」が広まっていった時期です。

それまでは、納豆といえば経木や藁に包まれた大容量タイプが一般的で、1つあたり150〜200gほどありました。これは家族で取り分けて食べることを前提としたサイズです。しかし、ライフスタイルの変化により、家族一緒の食卓から、それぞれが好きな時間に好きなものを食べるスタイルへと変化。

こうした時代のニーズに応える形で、小分けの納豆パックが登場し、あわせてタレやからしも個包装で添えられるようになったそうです。

納豆を食べるときに今回の雑学を思い出してみよう!

今回の雑学を振りかえってみましょう。

納豆にからしが付いているのは、アンモニア臭など独特のニオイを抑えるためで、昔から生臭さ対策に使われてきました。また、タレとからしの小袋が付くようになったのは昭和40年代後半で、個食の普及や包装技術の進化により、小分けタイプの納豆が主流になったそうです。

今回の雑学、納豆を食べるときにでも思い出してみてください。いつもより納豆が美味しく感じるかもしれませんよ。

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