『夫妻』と『夫婦』の違いとは?9割が誤解している正しい使い方を解説!

雑学

『夫妻』と『夫婦』

日本語には同じ意味に見えて、実は微妙に使い分けが求められる言葉がたくさんあります。「夫婦」と『夫妻』もそのひとつ。どちらも結婚した男女を指しますが、使い方には違いがあります。例えば、「夫婦の会話」とは言っても、「夫妻の会話」とはあまり言いません。では、一体どのように使い分ければよいのか?

今回は「夫婦」と『夫妻』の違いを分かりやすく解説します。最後までお読みいただくと、日本語の使い方について少し詳しくなれることでしょう。

『夫妻』と『夫婦』に意味としての違いはない

まずは簡単に夫婦と夫妻の意味を確認していきましょう。そもそも「夫婦」と「夫妻」は、どちらも結婚した男女を指す言葉。基本的な意味に違いはありません。ただし、まったく同じというわけではなく使うタイミングが異なります。

『夫妻』と『夫婦』の使い分け方

「夫婦」と「夫妻」はどちらも夫と妻を意味しますが、「夫妻」は「夫婦」よりも改まった言い方です。

「夫妻」は、自分や身近な人については使わず、よその夫婦に対して使います。たとえば、「ご夫妻でおいでください」「有名人夫妻」「夫妻でお越しください」のように使われます。逆に自分たちを指して「私たち夫妻は」と言うことはありません。さらに丁寧に表現する場合は、「ご夫妻」と敬称を付けます。

一方、「夫婦」は、主に自分たち、もしくは親しい間柄の人たちのことを指すときに使います。たとえば、「私たち夫婦は…」「今度は夫婦で遊びに来てね」といった表現が使われます。また、目上の人に対しては「ご夫婦」と敬意を込めることもあります。

実は「婦」と『妻』にはどちらも「ほうき」が含まれている

少し本題からズレる余談ですが、婦と妻にはどちらも「ほうき」の意味が含まれています。

「婦」の場合、右側に「箒(ほうき)」の意味が含まれており、家の中を掃除し整える役割を持つ女性を指すとされています。

一方、「妻」の字にも同様に、上部が「ほうきを手に持つ姿」を表しており、「夫の伴侶として家事を担う女性」という意味があるとされています。

このことからも夫婦と夫妻は本質的には同じ意味を持つ言葉同士であるといえます。

『夫妻』『夫婦』を正しく使い分けよう!

今回の雑学を振り返ってみましょう。

「夫婦」と「夫妻」はどちらも結婚した男女を指しますが、使い方に違いがあります。「夫妻」は改まった表現で、他人の夫婦に対して使います。一方、「夫婦」は自分たちや親しい人を指す際に使われ、目上の人には「ご夫婦」と表現することもあります。

今回の記事を参考に、夫婦と夫妻を正しく使い分けてみましょう!

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