『シネマ』と『キネマ』の違いとは?意外と知らない映画館の雑学

雑学

『シネマ』と『キネマ』、正しいのはどっち?

みなさんは映画館のことをシネマもしくはキネマ、どちらで呼ぶと思いますか?恐らく多いのがシネマ派だとは思いますが、キネマと聞いたことがある方もチラホラいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は映画館の呼び方に関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、映画館に関してちょっぴり詳しくなれることでしょう。

シネマとは

まずは、シネマの意味と語源について解説します。シネマとは、「シネマトグラフ」の略。フランス語の映画や映画館を指す言葉です。

もともと、シネマトグラフはフランスのリュミエール兄弟が開発した映画を映すための機器のことだったそうです。この「シネマトグラフ」が短縮されて「シネマ」と呼ばれるようになりました。ちなみに、フランス語の「シネマ(cinéma)」も「映画館」を意味する言葉です。

キネマとは

一方、キネマとはアメリカ由来の言葉といわれています。キネマとは「キネマトグラフ」の略。シネマと同じく「映画」や「映画館」を意味します。

キネマの語源はいくつかあり、ひとつは1895年アメリカのエジソンが発明した映写機「キネトスコープ」や「キネトグラフ」に由来しているとのこと。もう一つの説としては、ギリシャ語で「動き」を意味する“kinematos”に由来するともいわれています。

いずれの説にしても、戦前の日本では、「シネマ」ではなく、「キネマ」の方が一般的でした。その理由は、「シネマ」=「シネ」=「死ね」と連想できてしまうため。縁起が悪いと好まれなかったようです。

『シネマ』と『キネマ』どっちも正しい!

結論として、シネマとキネマはどちらも正しい映画用語です。どちらかというと、シネマの方が馴染み深いという方もいるかもしれませんが、キネマも同じ意味の言葉です。

両者に大きな違いはありません。強いてあげるなら、シネマはフランス由来の言葉、キネマはアメリカ由来の言葉であること。もうひとつの違いは最初、日本に定着したのはシネマではなくキネマの方だったことくらいです。

映画館に行ったとき今回の雑学を思い出してみよう

今回の雑学を振り返ってみましょう。シネマとキネマは、どちらも正しい映画用語。「映画」「映画館」という意味の言葉です。ただ、シネマは戦前の日本では「死」を連想させてしまうことから印象が悪くあまり定着しなかった模様。代わりにキネマが映画という意味で使われていたようです。

今回の雑学、映画館に行ったときに思い出してみてください。

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