ドリンクバーで元を取るのは大変
ファミレスをはじめ、カジュアルなレストランで導入されているドリンクバーは、利用したことがある人も多いはず。お手頃な価格で好きな飲み物が飲み放題というだけあって、導入しているお店ではよく注文されます。
けれども、ドリンクバーで飲み物を選んで飲んでいると、果たしてこの量で元を取れているのだろうかと気になったことはありませんか?
ドリンクバーは、単品で注文しても500円からそれ以下、セット価格になると200円前後にまで注文価格が下がることもあるメニューです。自動販売機やコンビニなどで飲み物を買う時のことを思えば、ドリンクバーでもある程度飲めば簡単に元は取れるのではと思いますよね。
しかし、結論を言えば、ドリンクバーで元を取りたいと思っても実際には難しいことがほとんどです。正確には、「できないわけではないが現実的ではない」というところでしょう。
ドリンクバーで元を取るには何杯必要?
ドリンクバーで飲める飲み物の原価
元を取ることを考えるならば、ドリンクバーの原価がどれくらいなのかを知る必要があります。機械によって用意できる飲み物の種類は変わりますが、一般的なドリンクバーの原価の目安は下記の通りです。
- 炭酸飲料:1杯あたり5円ほど
- お茶やコーヒー:1杯あたり15円ほど
- 果汁100%ジュース:1杯あたり20~30円ほど
意外にも、原価率が最も高いのは果汁100%のジュースで、炭酸飲料やコーヒーなどはそれよりも原価が安いとされています。
そもそも、これほどまでにドリンクバーで飲める1杯あたりの原価を抑えられるのは、多くの機械が濃縮された原液を水や炭酸水で薄めて提供する仕組みになっているからです。
原価率が高い飲み物でも元を取るのは難しい
飲み物1杯あたりの原価が安いと、元を取ろうとした場合には、一度にたくさんの量の飲み物をドリンクバーから飲む必要があります。
例えば、ドリンクバーの価格が500円だったなら、
- 炭酸飲料:約100杯
- お茶やコーヒー:約33杯
- 果汁100%ジュース:約16~25杯
もの量を1人で飲まなければいけないのです。
もしもフードとセットにすることで注文価格が抑えられた場合でも、原価率が高い果汁100%ジュースを選んだとして、最低でも10杯ほどは飲むことになるでしょう。
お腹がちゃぷちゃぷになって食事どころではなくなったり、コーヒーなどは大量のカフェインを摂取することで体調を崩す可能性もあるので、やはり現実的に元を取ることは難しそうですね。
元は取れなくてもドリンクバーを頼むメリットはある!
元を取ろうと思うと、注文価格に対する原価ばかりに目がいきがちですが、実際にはドリンクバーの機械を管理したり、維持するためのメンテナンス費用や人件費なども含めて価格が決まっています。
また、飲食する場所を提供してもらっていることや、スタッフが直接運んでくる飲み物1杯の値段のことを思えば、やはりドリンクバーはお手頃と言えるでしょう。
いろいろな種類の飲み物から「どれを選ぼう?」とワクワクするのも、自宅ではなかなかできない楽しい体験となります。店舗によっては、十数種類を超えるジュースやお茶、コーヒーなどもあり、つい飲み過ぎてしまった!と笑うのも素敵な時間となるに違いありません。
ドリンクバーは原価を気にせず楽しもう
原価率が低い飲み物が多いドリンクバーでは、元を取りたいならかなりの量の飲み物を一度に飲む必要があります。けれども、元を取ることばかりに固執してしまうと、せっかくの飲食店での時間が台無しに。
ドリンクバーの価格は、飲み物の原価だけでなくサービス料なども含まれているものとして、純粋に楽しみたいものですね。