ブルーシートはどうして「青色」でなければならなかったのか?その意外な理由とは

雑学

ブルーシートとは

みなさんは工事現場などで見かけるブルーシートについてご存じでしょうか?普段当たり前のように見かけるブルーシートですが、その由来や詳細を知っている方はそう多くないはず。

そもそもブルーシートは、防水・防風性を備えた丈夫なシート。ポリエチレンなど耐久性の高いプラスチック素材で作られています。主に工事現場や農業、災害時の避難所などで使用されることが多く、幅広い用途を持つ便利アイテム。強度がありつつも軽量。屋外に置いておいても長期間耐えられる設計です。

ちなみにブルーシートとは和製英語。本来の英語ではポリエチレンターポリン(Polyethylene tarpaulin)もしくはポリタープ(polytarp)と呼ばれます。

昔はオレンジ色だった

現在では「ブルーシート」として青色が一般的ですが、実は当初のシートの色は「オレンジ色」でした。1960年代当時、ブルーシートは「万能シート(もしくはオレンジシート)」という名称でした。

開発されたきっかけは、大手運送会社のトラックの荷台にかける幌を作るため。オレンジ色となったのは会社のイメージカラーだったからだそうです。

安全のためにオレンジから青色に変更

しばらくの間、万能シート(オレンジシート)として販売されていましたが、1967年に公害対策基本法が制定。当時の日本では公害が社会問題とされており、各企業は水銀、カドミウム、ヒ素などの成分の使用を規制しはじめました。

万能シート(オレンジシート)の場合は、微量の黄鉛が用いられており念のために使用を中止。代わりに青色の顔料が使われるようになりました。ここで青色が選ばれた理由は下記となります。

  • 耐久性に優れている
  • 当時、流通が多く原料も安かった
  • 有害物質が含まれてなく安全性が高かった
  • 空や海と同じ色で爽やかなイメージがある

こうした背景があり、ブルーシートは青が主流となったのです。

ブルーシートを見かけたら今回の雑学を思い出してみよう!

ブルーシートは元々はオレンジ色。しかし、当時の公害問題を考慮して、安価で安全性が高い青色の染料が採用されました。

現在では青色以外のカラーバリエーションが追加。青だけでなく、緑や白などの色も増えたようです。さらには、昔主流だったオレンジ色も安全性を確保して復活しているようです。

もし今後、ブルーシートを見かけたとき、「昔はオレンジが主流だった」という雑学を思い出してみてください。普段何気なく見かけるブルーシートがより興味深いものに思えるかもしれません。

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