『ドラキュラ』と『ヴァンパイア』は別物
ハロウィンの仮装などでよく見かけることが多いドラキュラとヴァンパイア。黒くて長いコートと身なりのいい服を身にまとい、コウモリたちを引き連れ、人の生き血を吸う伝説上の存在。ドラキュラとヴァンパイアは、どちらも同じ吸血鬼のイメージがありますが、実は別物であることをみなさんご存じでしたか?
今回はドラキュラとヴァンパイアに関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、少しだけ物知りになった気分が味わえることでしょう。
そもそも「ヴァンパイア」とは
それでは、まず「ヴァンパイア」とは一体どんな存在なのかについて解説していきましょう。ヴァンパイア(vampire)は、人間の生き血を吸って生きる存在。いわゆる、『吸血鬼』に該当します。不死の存在としてヨーロッパの伝承に登場します。古くから語り継がれており、主な特徴は下記の通り。
- 夜に活動し、昼間は棺の中で休んでいることが多い
- ニンニクや聖水、十字架などが弱点
- 虫やネズミなどに変身できる
上記のような特徴を持っているとされていますが、詳細は地域や伝承によっても異なるようです。ヴァンパイアの姿や能力も地域や伝承ごとに異なり、吸血以外にも、人をヴァンパイアに変える力を持つこともあります。なかなか恐ろしい存在ですね。
ちなみに、ヴァンパイアの伝承が伝わっているのは主に東ヨーロッパとされており、吸血鬼に該当する存在は世界各地にもいるそうです。代表的なのは、グール(アラビア)、キョンシー(中国)、ラミア(古代ギリシャ)などが挙げられます。
それでは「ドラキュラ」とは何者?
上記でヴァンパイアとはいわゆる吸血鬼のことと述べました。それでは、「ドラキュラ(Dracula)」とは何者なのか?その答えは、1897年にブラム・ストーカーという人物が書いた小説『ドラキュラ』に登場するトランシルヴァニア出身の吸血鬼です。つまり、ドラキュラとは、数あるヴァンパイアの中のひとりなのです。
ただ、「ドラキュラ」が大ヒットしたことで、ドラキュラ伯爵は世界中で「ヴァンパイア」の象徴的な存在となり、次第にドラキュラ=ヴァンパイアとなってしまったと考えられています。
ヴァンパイアとドラキュラの違い
今回の雑学を振り返ってみましょう。ヴァンパイアとは、いわゆる吸血鬼のこと。一方、ドラキュラとはヴァンパイアのうちの一体で、『ドラキュラ』という小説に登場します。言い方を変えると、ドラキュラとヴァンパイアの関係は、「車」と「スポーツカー」みたいなものです。ヴァンパイアが広い意味での吸血鬼全般を指すのに対し、ドラキュラはその中の特定のキャラクターを指します。
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