三色団子の色にはそれぞれ意味があった
三色団子といえば、春のお花見などでよく見かける団子菓子のひとつ。ピンク、白、緑の三色が串に刺さったその姿は、見た目もかわいらしく、どこか心がほっこりします。ところで、この三色にはそれぞれ意味があることをご存じでしょうか?実は、ピンク・白・緑の三色はただの色合わせではなく、意味があるのです。
今回は『三色団子』に関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、三色団子が食べたくなるかもしれませんよ。
三色団子の由来
まずは、三色団子がどうやって誕生したのか…その由来について解説します。
三色団子が登場したのは、豊臣秀吉が天下を治めていた安土桃山時代。「醍醐の花見」という豪華なお花見が催されていたときといわれています。
京都の醍醐寺で行われた「醍醐の花見」には、1300人以上が招かれた大イベントだったそうです。このお花見のために、数ヶ月かけて700本もの桜が植えられ、参加する女性たちは何度も衣装を替えたとか。
この醍醐の花見が催されたときに「三色団子」が生まれたという説が有力。団子好きだった豊臣秀吉が、当時主流だった白い団子に醤油をかけたシンプルなものより、見た目が華やかで甘みのある団子を作りたいと希望。その結果、かわいらしい三色団子が考案されたそうです。
ピンク・白・緑の意味
三色団子はただ可愛いだけでなく、それぞれの色には意味が込められています。
- ピンク:桜が咲く春
- 白:雪が積もる冬
- 緑:新緑が映える夏
つまり、三色団子は春夏冬を表していたのです。
ところで、秋の色がないのはなぜなのか、みなさんご存じでしょうか?実は「秋がない」という言葉には、「飽きない」=「商い」を掛けた、団子屋のユーモアが含まれていたのだとか。「いくら食べても飽きないように」「商売繁盛を願って」という思いが込められているんですね。
ちなみに、三色団子の色に込められた意味には別の説もあります。
- ピンク:桜の花
- 白:祝いの席で使われる白酒
- 緑:春のよもぎ
こちらの説では、三色すべてが春を象徴しているのだとか。どちらにせよ、三色団子は日本の四季を意識しているみたいです。
三色団子を食べるときに今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。
三色団子は安土桃山時代の「醍醐の花見」で誕生したとされます。豊臣秀吉が見た目が華やかで甘い団子を希望したことがきっかけで考案されました。団子の色には「ピンク=春、白=冬、緑=夏」と季節を表す意味が込められています。
今回の雑学、三色団子を食べるときにでも思い出してみてください。もしかすると、いつもよりも美味しく感じられるかもしれませんよ。