『回転テーブル』は実は日本発祥!中華料理店の常識を覆す驚きの事実とは?

雑学

中華でお馴染みの回転テーブル

中華料理店でよく見かける回転テーブル。ちょっぴりお高めな中華料理屋によく設置されているものです。大皿に盛られた料理を囲んで座り、必要な料理を取った後にテーブルを回して次の人へ渡す、そんな光景を一度は目にした方も多いでしょう。実は、この「回転テーブル」は、中国ではなく日本で誕生したものなのです。

今回は、中華の回転テーブルに関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、中華料理が食べたくなるかもしれませんよ。

回転テーブルの発祥は中国ではなく日本

回転テーブルが生まれたのは1932年。東京にあるホテル『目黒雅叙園』の創業者、細川力蔵氏による発案でした。当時、目黒雅叙園は和食や北京料理を提供する料亭。高級料亭だったので、それなりの敷居の高さがありました。料理の価格が不透明だったり、給仕に心付け(いわゆる「チップ」)が必要だったりと、庶民はなかなか足を運べない場所だったそうです。

当時の日本は昭和恐慌が起きた後で不景気。心付けを払おうとする人も少なく、客足が遠のく懸念もあったようです。給仕を付けるのを止めれば価格ダウンも可能でしたが、中華料理は大皿で提供されることが多く、料理を取り分けるには客が席を立つ必要がありました。

この不便さを解消し、より気軽に食事を楽しんでもらおうと考えた細川氏は、テーブル自体を回転させる仕組みを考案。客が席を立たずに料理を取り分けられる『回転テーブル』が誕生しました。

回転テーブルの仕組みは、その後、日本各地の中華料理店で広がりを見せ、台湾経由で本場中国でも採用されるようになったそうです。

「回転テーブル」自体は日本で誕生する前からあった

前述したとおり、中華の回転テーブルは日本で誕生したという説が有力です。一方、こんな面白い話もあります。それは、日本で発祥する以前からイギリスで「Lazy Susan(レイジースーザン)」と呼ばれる回転テーブルが存在していた、という話。「Lazy Susan」は、日本語で「怠け者のスーザン」と訳されますが、その起源や由来に関しては明らかになっていません。

いずれにせよ、回転テーブルのアイデア自体は日本だけでなく、海外でも古くから活用されていたようです。

中華料理を食べに行ったときに今回の雑学を思い出してみよう

今回の雑学を振り返ってみましょう。中華料理屋でよく見かける回転テーブル。実は中華料理における回転テーブルの発祥は中国ではなく日本。1930年代に東京にあるホテル『目黒雅叙園』の創業者、細川力蔵氏が発案しました。

今回の雑学、中華料理を食べるときにぜひ思い出してみてください。もしかしたら、普段よりも中華がもっと美味しく感じられるかもしれませんよ。

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