『マンホール』の上に雪が積もらないのはなぜ?意外な理由と危険な落とし穴とは

雑学

マンホールの上には雪が積もりにくい

雪が多い地方の方なら日常的に見かけることが多いのが、マンホールの上だけ雪が積もっていない現象。冬の寒い日、道路に雪が積もる中で、なぜかマンホールの上だけ雪が積もらず溶けていることがあります。 一見不思議に思えるこの現象。実は、意外な理由があったのです。

今回は、マンホールの上に雪が積もらない理由を解説。最後までお読みいただくと、ちょっぴり物知りになれることでしょう。

マンホールの下では温かい排水が流れている

マンホールの上に雪が積もらないのは、その下に流れている下水の熱が影響しています。家庭などから流れる排水には、お風呂や台所の温かい水が含まれています。これが下水管を通ることで地下の温度はそれなりに高め。

雪の多い地域でも下水の温度は10度を下回ることがほとんどなく、その熱がマンホール内部の空気を温め、鉄製のふたにも伝わります。その結果、マンホールのふたは周囲の道路より温度が高くなり、降った雪もすぐに溶けてしまうのです。

寒い地域ではマンホールが段差の原因になることも

マンホールの上で雪が溶けると寒冷地では思わぬトラブルを引き起こすことがあります。東北や北海道などの積雪が多い地域では、道路全体に雪が積もる中で、マンホールのふたの部分だけが溶けてしまい、深さ20センチ以上の穴ができることも。

この穴に車のタイヤが落ちると、車体の底が地面にぶつかり、サスペンションが破損したり、底面に亀裂が入ってオイルが漏れるといったトラブルにつながる可能性があります。特に、雪道では穴が見えにくいため、ドライバーにとって危険な落とし穴となることもあるのです。

自治体によってはこの問題を解決するために対策を講じているところもあります。たとえば、山形市ではマンホールの内側に断熱材を設置。マンホールのふたに排水の熱が伝わらないようにしました。これにより、マンホールの上だけ雪が溶けることがなくなり、周囲と同じように雪が積もるため、道路との段差が生じにくくなったそうです。あえて雪を積もらせることで、車や歩行者の安全を確保するよう工夫したみたいです。

マンホールを見かけたら今回の雑学を思い出してみよう

今回の雑学を振り返ってみましょう。

マンホールの上に雪が積もらないのは、下水の熱がふたを温めるためです。しかし、寒冷地ではマンホール部分だけ雪が溶けて穴ができ、車の故障や事故の原因になることもあります。

今回の雑学、マンホールを見かけたときにでも思い出してみてください。

こんな記事も読まれています

『たい焼き』の昔の形は鯛じゃなかった!?幻の「亀の子焼き」の真相

机の上を走る『文鳥』を撮影した結果…なんだか楽しそうな様子が面白すぎると15万表示「足の躍動感w」「なんかいいことあったのかな?」