2月21日は『漱石の日』!現代人が知らない夏目漱石のぶっ飛んだエピソード

雑学

『漱石の日』とは?2月21日が記念日になった理由

「今日は何の日?」と聞かれると、バレンタインデーやクリスマスのように有名なものはすぐに思い浮かびますよね。でも、「2月21日は漱石の日」と聞くと、「えっ?」となる人も多いのではないでしょうか。

漱石の日は、日本を代表する文豪・夏目漱石にちなんだ日。しかし、誕生日や命日ではありません。では、なぜ2月21日なのか? それは、1911年(明治44年)のこの日、漱石が「文学博士」の称号を辞退したことが由来になっています。

博士号と聞くと、名誉あるものという印象がありますが、漱石はなぜそれを断ったのでしょうか? ここに、彼の信念や独特の価値観が表れています。

漱石が博士号を辞退した理由とは?

「博士号なんていらない」—— そんなことを言った人が、明治の日本にいたなんて驚きませんか?

当時の日本では、博士号は非常に価値のある称号であり、特に文部省から授与される「文学博士」は最高の栄誉のひとつでした。それを辞退した漱石には、強いこだわりがありました。

① 「学問は肩書きではない」という信念
漱石は「学問や文学は肩書きで評価されるものではない」と考えていました。彼にとって大切なのは、自分の文学が人々の心に響くかどうか。権威や形式に縛られることなく、自由な立場で創作を続けたかったのです。

② 自立した作家としての誇り
漱石は東京帝国大学(現在の東京大学)で英文学を教えていましたが、後に朝日新聞社の専属作家となります。作家として独り立ちする覚悟を持っていた彼にとって、「博士」という称号は必要のないものだったのでしょう。

③ 「もらって当然」だったことへの反発
当時、漱石ほどの文学者なら博士号をもらうのが当然と思われていました。しかし、彼は「それが当然と思われること」に違和感を覚えていました。漱石は型にはまることを嫌う人物であり、自分の意志を貫いたのです。

この辞退劇は話題となり、彼の信念と生き様を象徴する出来事として今も語り継がれています。

漱石の日にちなんだ意外なエピソード

漱石の博士号辞退の話は有名ですが、彼にまつわる意外なエピソードは他にもたくさんあります。漱石の日をより深く楽しむために、いくつか紹介していきましょう。

「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した話

漱石の逸話の中でも特に有名なのが、「I love you」の訳し方の話です。英語教師だった漱石は、「日本人が『I love you』を直訳することはありえない」と考え、ロマンチックな表現として「月が綺麗ですね」と訳したと言われています。

ただし、この話には諸説あり、本当に漱石が言ったのかどうかは確定していません。それでも、この表現が広く知られ、日本の美意識や奥ゆかしさを象徴する言葉として語り継がれています。

実は神経質で胃弱だった

夏目漱石といえば、堂々とした文豪のイメージがありますが、実はかなり神経質な性格だったそうです。胃が弱く、神経症にも悩まされ、たびたび病気で苦しんでいました。そんな繊細な一面が、「こころ」や「それから」などの作品に影響を与えているとも言われています。

例えば、「こころ」の主人公が抱える繊細な心の葛藤や、「それから」の主人公が世間の流れに抗うような苦悩を抱える様子には、漱石自身の精神的な不安や孤独感が反映されているとも考えられています。

また、漱石の晩年は病との戦いでした。胃潰瘍を患いながらも執筆を続け、最後まで文学に情熱を注いでいた姿は、まさに「書くこと」に命をかけた作家そのものです。

こうした漱石の内面を知ると、彼の作品を読むときの見方も少し変わるかもしれませんね。

2月21日は『漱石の日』何をする?

「漱石の日」というと特別なイベントがありそうですが、実はそれほど広く知られた記念日ではありません。でも、それならば「自分なりの漱石の日」を過ごしてみるのもアリですよね。

せっかくなので、この日をきっかけに漱石の作品に触れてみるのはいかがでしょうか? 文豪と聞くと「難しそう」と思うかもしれませんが、実は意外と読みやすい作品も多いんです。

初心者でも楽しめる漱石の作品

もし「漱石ってどこから読めばいいの?」と迷ったら、まずは以下の作品を試してみてください。

  • 吾輩は猫である … ユーモラスな語り口で楽しめる。猫の視点から見た人間社会の風刺が面白い。
  • 坊っちゃん … シンプルな文体で読みやすい。正義感の強い主人公が四国の学校で巻き起こすドタバタ劇。
  • 夢十夜 … 短編集なので気軽に読める。幻想的な夢の世界が広がる、不思議な読書体験ができる。

どれもクセが強すぎず、初めて漱石に触れる人にもおすすめの作品です。

「漱石の日」とSNS

もし漱石の作品を読んだら、「今日は漱石の日だったから読んでみた!」とSNSに投稿してみるのも面白いかもしれません。漱石にちなんだ名言や好きな一節をシェアすれば、思わぬ反応があるかも。

例えば、「月が綺麗ですね」というフレーズを添えて、夜空の写真を投稿するのも粋ですよね。漱石の言葉や作品を、現代ならではの形で楽しんでみるのもアリです。

今日知った雑学、誰かに話したくなりませんか?

博士号を辞退した漱石のエピソード、意外な逸話の数々—— この記事を読んで、「へぇ、そんなことがあったんだ!」と思ってくれたら嬉しいです。

こういう話って、日常の雑談の中で意外と使えます。例えば、友達や家族との会話で「今日って漱石の日なんだよ、知ってた?」なんて切り出してみると、たぶん「え、なんで?」と興味を持ってくれるはず。そこで、「漱石が博士号を断った日なんだよ」と話せば、「え、もったいなくない?」とか「かっこいいな!」なんて盛り上がるかもしれません。

他にも、「I love youを『月が綺麗ですね』と訳した話って知ってる?」なんて話題も面白いですよね。たとえ本当の話じゃなかったとしても、日本人の美意識や漱石の感性の話に広げられます。

2月21日という日が、これまでただの普通の日だった人も、少しだけ特別な日に思えてきたんじゃないでしょうか? 記念日としての知名度は低いかもしれませんが、せっかく知ったなら、誰かに話してみるのも悪くないかもしれませんね。

さて、あなたは今日、誰に「漱石の日」の話をしますか?

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