『エクストリームアイロン』って何?
アイロン掛けといえば、家事の中でも特に地味で退屈なイメージがありますよね。しかし世界には、この「地味な家事」をとんでもない場所で行ってしまう人たちがいます。その名も『エクストリームアイロン』。
岩山の頂上や海の底、さらにはスカイダイビング中にまでアイロン掛けをしてしまうという、まさに日常からかけ離れた趣味なんです。
そんな話を聞いたら、友達に思わず「知ってる?」と話したくなりませんか?それほど衝撃的な光景が広がる世界を、一緒に覗いてみましょう。
エクストリームアイロンとは日常を超えた遊び
「エクストリームアイロン」は、まさに日常と非日常を組み合わせた新感覚の遊びです。
本来、アイロン掛けは家の中で淡々と行うもの。それをわざわざ過酷な環境に持ち込むことで、「普通では味わえない非日常感」を楽しむのが特徴なんです。
この遊びの面白さは、普通であれば結びつかないようなことを無理やりつなげるギャップにあります。例えば、図書館でロックコンサートを開くようなもの。意外すぎて、逆にそのアンバランスがクセになるんです。
裏庭から始まった不思議なスポーツ
エクストリームアイロンの誕生は、1997年のイギリスでした。ある男性が自宅の裏庭で、ふと退屈な家事に「何か面白いことはないかな」と考えたのが始まりだったのです。
彼は冗談半分でアイロン台を庭に運び出し、外の空気を吸いながらアイロン掛けを楽しんだそう。その様子があまりにもシュールで面白かったため、友人たちがそれを真似し始めました。
いつしかこれが「エクストリームアイロン」と呼ばれ、世界に広まるきっかけになりました。意外にも、その名前に込められたのは、「退屈な日常を『極限』まで面白くしよう」というシンプルなメッセージでした。
世界大会も意外と本気
遊びとして始まったエクストリームアイロンですが、2002年にはドイツで世界大会が開催されました。冗談のような大会名にも関わらず、世界中から8チームが集まり、真剣勝負が繰り広げられました。
各チームは山や川、岩場などあらゆる場所で「どれだけ面白くて困難な場所でアイロンを掛けられるか」を競いました。意外と選手たちは真剣そのもの。
ある参加者は崖っぷちでのアイロン掛けに挑戦し、周囲からは歓声が沸き起こったそうです。そんな光景を見た人たちは、「くだらないけどなんだか感動する」と、ユーモラスな雰囲気に引き込まれていきました。
世界中がやりすぎてる挑戦事例
エクストリームアイロンが話題になる理由は、その挑戦場所の異常さにあります。日常のアイロン掛けとはまったく異なる、驚きの環境が次々に登場しています。
どんな場所でどんなふうに行われているのか、その驚きの世界を覗いてみましょう。
山頂は当たり前アルゼンチンは標高約7000m
アイロン掛けが行われた最も高い場所は、なんとアルゼンチンのアコンカグア山頂です。その高さは6,959mにもなります。普通の人なら、立っているだけでも困難な環境です。
しかしそんな場所で、真面目な顔をして服にアイロンを掛ける人がいるんです。
参加者によると、酸素が薄すぎて体力的に厳しい中、「シャツのシワが伸びていくのを見ていると、不思議と苦しさを忘れる」のだそう。
常識を超えた挑戦だからこそ、彼らにとってはやる価値があるのかもしれません。
水中で86人が一斉アイロン掛け
エクストリームアイロンは標高だけでなく、海の底にまで広がっています。特に印象的なのは、2009年にイギリスで行われた水中アイロン掛けの世界記録イベントです。
この日、なんと86人ものダイバーがアイロン台を抱えて海に潜り、一斉にアイロンを掛けました。彼らは海底でアイロン台をしっかり設置し、服にアイロンをかける仕草を続けたのです。
海中でのアイロン掛けはもちろん電気を使えないため、実際にはシワは伸びません。ですが、参加者によると「服のシワは伸びないけど、心のシワは確実に伸びる」と語っています。
シュールさの極みとも言える光景ですが、これだけ多くの人が同時に楽しむ姿は、どこか微笑ましいですよね。
空でも滝でも砂漠でも
エクストリームアイロンが面白いのは、その挑戦場所に限界がないことです。
例えば空中では、スカイダイビングしながらアイロン台を構え、落下しつつアイロン掛けをする人もいます。落ちていく最中に風にあおられ、まともに服を掴むことも難しいのですが、その必死な様子が見ている人を楽しませます。
他にも、滝に打たれながらアイロンを掛けたり、暑さが過酷な砂漠のど真ん中で挑戦したりと、極端な環境を楽しむ人たちが後を絶ちません。北欧では凍った湖の真ん中にアイロン台を設置し、静寂の中で黙々と作業することもあるそうです。
こうした事例を見ていると、人は極端な状況に置かれると逆に楽しくなってしまうのかもしれませんね。
日本人だって負けてない
エクストリームアイロンは海外だけのものではありません。実は日本でも意外なほど活発に取り組まれているんです。日本人らしい真面目さで、本気で楽しんでいる人たちがいるのです。
富士山頂での本気アイロン掛け
日本国内で特に注目されたのは、富士山頂でのエクストリームアイロンです。日本のエクストリームアイロニング愛好家団体が、富士山にアイロン台を持ち込み、登頂後に実際にシャツにアイロンを掛けました。
彼らは疲労困憊の中でも、シャツのシワを伸ばす動作を繰り返します。周囲の登山者たちは驚きながらも、思わず笑ってしまったといいます。挑戦した人たちにとって、富士山でのアイロン掛けはまさに「一生忘れられない最高の経験」となったそうです。
筑波山や鳥取砂丘でも目撃情報アリ
富士山以外にも、日本のさまざまな場所でエクストリームアイロンが目撃されています。
筑波山では、登山客が登頂すると、頂上で真剣にシャツのシワを伸ばしている人を目撃したことがあります。また鳥取砂丘でも、観光客の中に紛れてアイロン台を設置し、砂まみれになりながらアイロン掛けをする人が現れました。
極めつけは江戸川の川下り中です。カヌーに乗りながらアイロン台を設置し、川の流れに揺られながら器用にアイロンを掛ける人もいました。周りにいた人々は、唖然としながらもその不思議な光景を楽しんでいたようです。
日本でもこのシュールな遊びが根付き始めていることがよく分かりますね。
やっている人は一体何が面白いのか
ここまで、エクストリームアイロンがいかにシュールで大胆な遊びかを見てきましたが、実際に挑戦している人たちはなぜこんなにも夢中になるのでしょうか。
それは単に面白いから、というだけではないようです。
日常に飽きたらアイロンを持つらしい
人がエクストリームアイロンに惹かれる理由の一つは、「退屈な日常への反動」かもしれません。
毎日決まった時間に起きて、同じような作業を繰り返す生活の中で、人は次第に刺激を求めるようになります。そこで登場するのが「エクストリームアイロン」です。
何でもない日常品であるアイロンを、あえて非日常の世界に持ち込むことで、驚きや新鮮さを味わえるというわけです。これは、例えば日常の食事に飽きて、普段食べない珍しい料理を試す感覚にも似ています。
当たり前のことを意外な場所で行うからこそ、いつもの暮らしのありがたみや楽しさを再認識できるのかもしれません。
面白さの本質はそのシュールさ
エクストリームアイロンの面白さは、やはり「シュールな世界観」にあります。普通なら絶対に組み合わせないアイロン掛けと極限の場所が、奇妙な魅力を生み出しています。
想像してみてください。深海で真剣に服のシワを伸ばそうとする人の姿や、空中を落ちながら必死にアイロン台を抱える姿を。言葉にするとバカバカしくもありますが、だからこそ見ている人の心をくすぐります。
「常識」を軽々と飛び越える行動は、見る側にも不思議な解放感を与えてくれます。シュールな行為だからこそ、心に残る強烈な印象を与えることができるのでしょう。
面白がるために忘れてはいけないこと
ここまで自由に楽しむ様子を紹介してきましたが、ユニークな遊びにも最低限の準備は必要です。
エクストリームアイロンは楽しむための遊びです。無理をして危険な状況に身を置いてしまっては、本末転倒です。例えば登山を楽しむ人が装備を忘れないように、非日常を楽しむ際にも安全へのちょっとした配慮が必要です。
軽く安全意識を持つだけで、この遊びはもっと自由で面白いものになるでしょう。
アイロン一つで退屈な日常が変わるかも
エクストリームアイロンを知ることで、「日常」という言葉の意味が少しだけ変わったのではないでしょうか。
たった一台のアイロンでも、それをどこに持っていくかで、世界が一気に変わります。もしかしたら、身の回りにある普通の道具でも、視点を変えるだけで新しい楽しさを発見できるかもしれません。
そんな面白い発見を、ぜひ友達や家族にも教えてあげてください。ちょっとした雑学として話すだけで、あなたの周りの日常も、少し面白くなるかもしれませんよ。