街で見かける「あの看板」…「パ」が消えるのには理由があった!
「パ」だけが消えたパチンコ看板を見かけると、思わずクスリと笑ってしまうもの。消えた文字が生むユーモアもありますが、「なぜ『パ』だけが消えるのか?」と不思議に思ったことはありませんか?実は、この現象にはユニークな理由が隠されています。
割れやすいネオン管、「パ」の半濁点が原因
パチンコ看板に使われる「ネオン管」というガラス製ライトが、この現象の原因です。ネオン管は、ガラス管にネオンガスを封入し電気で発光させますが、非常に繊細です。「パ」の小さな半濁点「○」は、特に曲がり加工が難しく、ガラスが薄いため割れやすいのです。割れるとガスが漏れ、点灯しなくなります。
また、「パ」の「○」と「ハ」は電気的につながっているため、「○」が壊れると「ハ」も消え、結果的に「パ」全体が消えることに。この構造が「パ」だけ消えやすくする理由です。
交換が難しい壊れたネオン管の事情
一度壊れたネオン管は簡単に交換できるものではありません。高所での作業や、細やかなガラス加工が必要であり、1文字だけでも修理費用が高額になる場合もあります。昭和のパチンコ看板では、交換費用の負担が重く、壊れたままの「パ」看板が放置されることも少なくなかったとか。
当時、こうした修理の手間やコストも、「パ抜き看板」が街角に溶け込む風景を作り出していたのかもしれません。
LED化で変わるパチンコ看板の風景
昭和から平成にかけて街を彩ったパチンコのネオン看板は、近年ではLED看板へと移行し、「パ」だけが消える現象も次第に姿を消しています。LEDはメンテナンスが楽で消えにくく、費用面でも効率的なため、現代の看板に多く使われるようになりました。
しかし、昭和の街を温かく照らしたネオンの光は、今や懐かしい思い出。LEDの光にはない独特の風情があり、かつての街の風景がよみがえってくるようです。
懐かしの風物詩…昭和を象徴する「パ」が消えた看板
かつての「パ」抜き看板は、街のユーモアとともに人々に親しまれていました。電車や車から見えるこの看板に微笑んだり、ドライブ中に見つけて笑いあったりと、多くの人がその光景を懐かしんでいます。今では珍しくなったこの光景も、昭和を象徴する風物詩のひとつと言えるでしょう。
もし、偶然街角で「パ」が消えた看板を見つけたなら、消えゆく昭和の一部を切り取るつもりで、その瞬間を心に留めてみてください。
昭和の記憶を共有しよう
街の「パ抜き」看板は、時代の移り変わりとともに数を減らしましたが、その光景は今でも多くの人の記憶に残っています。次に友人と雑談する際、この懐かしい「パ抜き」看板の話題をちょっとした雑学として伝えてみては?笑いとともに、昭和の風景がよみがえり、思い出が共有できるかもしれません。
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