『世界気象デー』とは何の日?
3月23日は「世界気象デー」です。でも、この日が何のためにあるのかを正しく説明できる人は意外と少ないかもしれません。世界気象デーとは、1960年に世界気象機関(WMO)が制定した記念日です。実際にイベントが始まったのは、翌1961年からのことでした。
世界気象機関(WMO)というのは、国際連合(国連)の専門機関のひとつです。主な役割は、世界中の気象情報を統一した基準で管理し、国同士が正しく情報を共有できるようにすること。そんなWMOが「世界気象デー」を設けたのには、しっかりとした理由がありました。
1950年3月23日、WMO条約という国際的な取り決めが正式に発効しました。この条約によって、世界気象機関が正式に活動を始めることになったのです。つまり、3月23日はWMOにとって大切な記念日だったというわけです。
そして、この世界気象デーが設けられた最大の目的は、世界中の人々が気象や気候にもっと関心を持ち、その重要性を理解するきっかけを作ることにありました。当時、世界的に異常気象や自然災害が多発していましたが、各国がバラバラに気象情報を扱っていたため、国際協力が難しい状況でした。
例えば、ある国で起きた豪雨や干ばつの情報が、隣国にすら伝わらず、対応が後手に回ることも珍しくなかったのです。このような状況を改善するため、WMOは気象情報を国際的に共有する仕組みを整える必要性を感じていました。
そこで、各国の気象に関する知識や情報を統一し、協力して自然災害や異常気象に対応するための国際協力を促進することが急務となりました。その結果として生まれたのが、世界気象デーなのです。
普段、私たちが何気なくスマホやテレビで目にする天気予報も、実は世界規模での協力によって支えられています。世界気象デーは、そんな気象情報の国際協力の大切さをあらためて考えるきっかけの日でもあるのです。
話のネタにぴったりな『世界気象デー』の雑学
世界気象デーがどんな日か分かったところで、この日にまつわる意外なトリビアも知っておきましょう。ちょっとした会話に使えるユニークな雑学を、厳選して3つ紹介します。
①世界気象デーの「毎年のテーマ」が実はちょっと面白い
世界気象デーには、毎年違うテーマが設定されています。中には思わず「こんなテーマもあるの?」と驚いてしまうユニークなものもあるんです。
例えば、2017年のテーマは「雲を理解する」でした。雲と聞くと、普段は天気予報くらいでしか気にしないかもしれません。でも、この年は世界中でさまざまな形をした雲の観察会が開催されました。
また、2021年には「海洋と私たちの気候と天気」というテーマがありました。海と天気の関係について、世界各地で子ども向けのワークショップが開かれ、楽しみながら気候のことを学ぶ機会が作られました。
こんなふうに毎年のテーマを見ていくと、世界気象デーがただの記念日ではなく、私たちが普段意識しないテーマにも目を向けるきっかけを作っていることに気づけますよね。
②世界気象機関(WMO)が意外にユニークな活動をしている
実は、世界気象機関(WMO)はちょっと面白い取り組みもしているんです。その代表例が、『国際雲図帳』というもの。
『国際雲図帳』とは、簡単に言えば「世界中の雲を写真付きで分類して名前をつけた図鑑」です。実は、雲には世界共通の名前があるってご存知でしたか?
「ひつじ雲」や「入道雲」といった私たちが普段使っている呼び名とは別に、世界どこでも同じように呼べる名前が決められています。例えば、日本で「うろこ雲」と呼ばれる雲は、世界共通で「巻積雲(けんせきうん)」という名前で分類されています。
これは雲の種類を世界共通の基準で整理することで、世界中どこでも気象予報士が同じ情報を正しく共有できるようにするためです。でも、世界中の気象専門家たちが真剣に雲の名前を話し合っている様子を想像すると、ちょっと面白いですよね。
③日本の気象庁の国際的な活躍は意外と知られていない?
実は日本の気象庁も、国際的に重要な貢献をしているんです。その代表的な取り組みが、気象衛星「ひまわり」の運用です。
「ひまわり」は日本上空だけでなく、東アジアや太平洋の広い範囲をカバーしています。この衛星が撮影した雲の画像や気象データは、アジア諸国を中心に多くの国々に無償で提供されています。
例えば、台風が発生したとき、日本だけではなく東南アジア諸国も、この「ひまわり」から得たデータをもとに避難勧告を出したり、災害対策を進めたりしています。つまり、日本の気象庁は私たちが知らないところで、多くの人々の安全を守っているんです。
意外と知られていないけれど、日本の気象庁が世界の安全に大きく役立っていると思うと、ちょっと誇らしく感じますよね。
『世界気象デー』の雑学をシェアしよう
世界気象デーがどんな日かを知ることで、気象や天気の話題がぐっと身近になったのではないでしょうか。
友達や家族との何気ない会話の中で、「今日は世界気象デーだよ」「実はこんな日なんだよ」と軽く話題にしてみてください。日常的な天気の話題から、ちょっと新鮮な雑談が生まれるかもしれませんよ。
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