『桃太郎』にはまさかの続編が3本もあった!?気になる内容とは…?

雑学

桃太郎には続編があった

「桃太郎」は、日本国民なら誰もが知っている国民的物語。桃から生まれた桃太郎が、猿・雉・犬をきびだんごでお供に従え、悪さをしている鬼が島の鬼たちを成敗しに旅立つ話です。桃太郎たちは鬼が島で無事に鬼たちを成敗。おじいさんとおばあさんのもとへ帰って幸せに暮らしたというエンディングを迎えました。

実はそんな桃太郎には3パターンの続編があります。これらは1700年代の江戸時代に作られた二次創作。様々な作者が桃太郎の続編を想像して作り上げた物語です。今回はそんな物語の続編3パターンを紹介します。

ドロドロ恋愛ドラマ「桃太郎後日噺(ごじつばなし)」

桃太郎後日噺は江戸時代の1777年に、朋誠堂喜三二(ほうせいどうきさんじ)という作家によって作成された桃太郎の二次創作のひとつ。

内容は、桃太郎のお供「猿」と鬼が島にいた心優しい鬼「白鬼」、そして下女の「おふく」を巡る三角関係の恋愛ドラマ。今風に言うとドロドロとした恋愛模様の昼ドラみたいな感じです。

鬼ヶ島を成敗した桃太郎は、お供の犬、雉、猿(後に猿六と改名)そして鬼が島にいた心優しい鬼「白鬼(後に鬼七と改名)」を村に連れ帰ります。猿六は下女の「おふく」に惚れますが、彼女は鬼七と恋に落ち密通。その現場を目撃した猿六は二人が密かに関係を持っていること、桃太郎に告げ口。桃太郎は、猿六が告げ口をしたのも恋愛の妬みだと判断。三人それぞれに金を渡して罰として村を去らせます。

その後、鬼七とおふくは幸せに暮らしますが、鬼ヶ島から鬼七の許嫁である「鬼女姫」が登場、ドロドロな三角関係になります。許嫁がいたことに激怒したおふくは、怒りで大蛇の姿に変身し鬼七を追い詰めます。鬼女姫はそれを止めようとするも失敗し自害。最終的に桃太郎が現れ、怒り狂うおふくを斬り、裏で鬼女姫を差し向けた猿六も踏み殺して物語は終わります。なんとも後味が悪い恋愛ドラマですね。

お金より大切なもの「桃太郎再駈(にどのかけ)」

桃太郎再駈は、1779年に市場通笑(いちばつうしょう)によって作られた続編。本当に大切なものは何かを考えさせられるお話です。

鬼退治に成功した桃太郎は、3つの宝物「隠れ蓑・隠れ笠・打ち出の小槌」を持ち帰ります。小槌でたくさんの金銀を出して家は裕福。おじいさんとおばあさんも喜んだそうです。しかし、裕福になったおじいさんは宝物を見世物にして大儲けしようとするようになり、おばあさんも贅沢な暮らしをするようになったそうです。

そんなふたりを見て心配した桃太郎は、「とんだや霊蔵」という人に頼んで宝物の偽物を作らせます。「隠れ笠の妖精が現れた」と嘘をつくことに。偽物の宝物を本物だと思い込みショックを受けたそうです。

そこから話の流れは大きく変わり、とんだや霊蔵は、桃太郎に再び「鬼が島」へ行く、という体裁で「遊郭の吉原」へ向かうことを提案。桃太郎はそこでひとりの遊女を気に入り身請け(買い取る)。一緒に村へと戻り子供を授かり、その後幸せに暮らしたそうです。本当に大切なものはお金ではないと考えさせられるお話ですね。

悲しい恋物語「桃太郎元服姿(げんぷくのすがた)」

最後に紹介するのは、桃太郎後日噺を作った朋誠堂喜三二が1784年に作った物語。復讐と恋に板挟みとなった女性の悲恋物語です。

桃太郎に成敗された鬼ヶ島では、桃太郎に奪われた宝を取り返すため鬼たちが「桃太郎暗殺」を計画。鬼ヶ島で一番美しい娘「おきよ」を派遣し、桃太郎が油断したところをブスリとしようとしたそうです。しかし、当のおきよは桃太郎に恋してしまいます。

鬼が島の仲間たちの復讐と桃太郎との恋で板挟みになったおきよ。最終的に耐えられなくなったおきよは自害。すべてを知った桃太郎は以降、鬼退治をやめたそうです。なんとも儚い恋物語ですね。

桃太郎を読むときは3つの続編のことも思い出してみよう!

桃太郎の知られざる続編、いかがだったでしょうか?どれも二次創作ながら面白いお話ばかり。もし、桃太郎を読む機会があれば、これら続編のことも思い出してみてください。

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