似ているようで違う『朱色』と『赤』
朱色と赤って、どう違うの?そう悩んでいる方も多いでしょう。日常会話や色選びの場面では、なんとなく使い分けている人も多いかもしれません。でも実は、この2つの色にははっきりとした違いがあります。
今回は、朱色と赤の違いをわかりやすく解説。最後までお読みいただくと、ちょっぴり物知りになれることでしょう。
そもそも朱色とは何?
朱色(しゅいろ)は、赤に少し黄色を混ぜたようなあたたかみのある色です。もともとは「辰砂(しんしゃ)」という鉱石から作られた天然の赤い顔料を指していました。やがて水銀と硫黄を使って人工的に作られるようになったそうです。
そのため、天然の朱色を特に区別したいときには「真朱」や「本朱」といった名前で呼ばれることがあります。
それでは「赤」ってどんな色?
赤色(あかいろ・せきしょく)は、その名の通り「赤」を示す色ですが、それだけでなく、朱色や紅色、緋色など、赤みを帯びたさまざまな色をひとまとめにした呼び方でもあります。
赤は古くから日本で使われてきた色名のひとつ。「明るさ」や「光」を表す「明(あか)」という言葉に由来するといわれています。
『朱色』と『赤』の違い
朱色と赤色は、どちらも「赤みのある色」を表す点では共通していますが、細かく見ると意味や印象に違いがあります。
朱色は、赤に黄色を加えたような色合いで、赤とオレンジの中間色とされることもあります。日本では古くから伝統色として使われており、印鑑の朱肉や漆器の塗りに使われるなど、身近な場面でも見ることができます。また、英語で「vermilion(バーミリオン)」と訳されることもありますが、バーミリオンの方がやや赤味が強いとされることもあります。
一方の赤色は、血やトマトのようなはっきりとした赤を指すだけでなく、朱色や紅色、緋色など、赤系統の色全体をまとめる言葉として使われることもあります。基本的な色のひとつとして扱われ、英語では「red(レッド)」と表現されます。
赤と朱色を見かけたら今回の雑学を思い出してみよう!
今回の雑学を振り返ってみましょう。
朱色は、赤に黄色を加えたような暖かみのある色で、元は鉱石「辰砂」から作られた天然の顔料を指します。現在では人工的にも作られ、天然のものは「真朱」などと呼ばれ区別されます。
一方、赤色は朱色や紅色など赤系の色をまとめた呼び名で、「明(あか)」に由来し、古くから使われてきた基本的な色のひとつです。
今回の雑学、赤そして朱色を見かけたら思い出してみてください。