金魚はどうして『赤色なのに金』と呼ぶのか?その理由を紹介

雑学

赤色なのに「金」と名が付く金魚

誰しもが一度は目にしたことがある「金魚」。夏祭りなどでは金魚すくいなどを楽しんだ方も多いはず。しかし、どうして「赤色なのに金魚」なのか?一度は疑問に思ったことでしょう。今回の雑学では金魚がなぜ赤なのに「金」と名がついているのか、その疑問について解説していきます。

昔は本当に金色だった

今では鮮やかな赤色の金魚がたくさん見られるようになりましたが、実はすべて「和金(ワキン)」と呼ばれる品種から派生したもの。和金とは、金魚すくいなどでも用いられることが多い品種。力強くフナそっくりの体形が特徴です。

昔の和金は今のものよりも黄色やオレンジに近い色だったと言われています。そのため、昔の金魚は本当に金色に近い体色だったのです。

現代では、色を鮮やかにする餌や飼育技術が発展。金ではなく赤色がはっきりした金魚が多く流通するようになりました。

余談ですが、金魚(和金)の祖先は、突然変異したフナ。「赤鱗魚(せきりんぎょ)」もしくは緋鮒(ヒブナ)と呼ばれており、元々の鱗は赤みがかっていたそうです。昔は現在のように飼育技術が発達していなかったので、赤色だったり金色だったりと金魚の色合いが安定しなかったようです。

また、現在でも金色の金魚は存在しています。玉黄金(たまこがね)やゴールデンコメット、金鱗玉黄金など見事な金色を放っている品種は多数存在しています。水槽に入れて部屋で育てれば、ちょっとリッチな気分が味わえることでしょう。

金魚はものすごく高価な存在だった

金魚が中国から日本へ本格的に流通しはじめたのは江戸幕府ができて国内が安定し始めた1700年代の頃。金魚は当初、珍しくその価格はとても高かったそうです。一般の庶民ではなく、殿様などの上流階級に楽しまれていました。そうした歴史もあって”金”魚と言われているのかもしれません。

ただ、金魚は力強く繁殖がしやすい生き物。時代とともに数が増え、それと同時に価格も下がっていったそうです。そして昭和の初めごろになると、庶民にとっても身近な存在になったそうです。

中国では富を生む生き物だから

「金魚」という名前は中国でも同じ。発音も同じく「金余(きんぎょ)」です。しかし、意味は少し異なり、中国において金魚には「お金が余る」という意味があります。つまり、中国における金魚はとても縁起が良い生き物。金運の象徴として扱われているのです。こうした点からも『金魚』と呼ばれているのかもしれません。

この機会に金魚を愛でてみよう!

赤色なのに金魚と呼ばれている理由は様々。特に有力な理由は、元々『金色』だったから。昔の金魚は本当に金色の体色をしていたのです。

現在でも金色の品種は多数存在しています。今回の雑学をきっかけに金魚を育て始めてはいかがでしょうか。もしかしたら、金運がアップするかもしれませんよ。

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