スペードのエースの柄が大きい理由は『税』が関わっていた!?

雑学

なぜ、トランプのスペードのエースだけ柄が大きいのか?

みなさんは、トランプにおけるスペードのエースだけイラストが大きいことにお気づきでしょうか?ハートやクラブ、ダイヤのエースは小さいイラストなのに、スペードのエースだけやたらと大きくて派手です。実はこれには昔の税金システムが大きく関わっていたのです。

まずは、トランプがヨーロッパで流行した時の話からはじめましょう。トランプの起源は諸説あり古代エジプトを起源とする説やインドや中国が発祥であるという説もあります。いずれにせよ、トランプが西洋に渡り庶民の間でも浸透した17世紀ごろ、ヨーロッパではトランプを用いた賭博が問題視されていました。

現代でもそうですが、当時のヨーロッパにおいて賭博は様々な犯罪行為に関わる懸念が強いため法律で制限されていました。そんな中、イギリスではトランプを用いた賭博を制限しようと国内生産されるトランプに対して税金を課すことにしたそうです。

税金を支払った証明として、トランプを並べたとき、一番上にくるスペードのエースに納税証明の印が押されました。当時はまだジョーカーがなかったため、一番上には必ずスペードのエースがきていたそうです。これが、現在におけるトランプでスペードのエースだけが大きな柄になった由来です。

偽装を防ぐため納税証明印が大きく複雑に変化していった

トランプに税金をかけられた当時の製造者たちは税金分を上乗せしてトランプを売らざるを得なくなり、結果としてトランプの売上が落ちそうになりました。そうした事態を避けるため、一部の悪知恵が働く製造者はスペードのエースに押されている納税証明の印をこっそり偽造しはじめたのです。

というのも、はじめの頃スペードのエースに押されていた納税証明の印はシンプルで小さめ。偽造するのも容易だったようです。

そうした脱税を防ぐためにイギリスでは対策として印をより複雑にしたそうです。しかし、それでも製造者側は偽造を続けた模様。さらに複雑な印が必要になるという、まさにいたちごっこな状況が発生しました。

その結果、スペードのエースに押される納税証明の印はどんどん大きく複雑に。最終的には偽造するのも面倒なくらい難しく複雑になったそうです。

税が廃止されてからも名残として残った

1862年になると、トランプへの税金制度は廃止。しかし、多くの製造者はある程度デザイン変更を行うだけで、大きく複雑なスペードのエースはそのまま残しました。意外とカッコよくて人気だったからかもしれませんね。

こうした経緯を経て。現代のトランプでもスペードのエースだけが大きく複雑な柄になっているのです。

トランプで遊ぶときに今回の雑学を披露してみよう

トランプのスペードのエースだけイラストが大きいのは、脱税を防ぐために証明印を大きく複雑にしていった結果でした。今回の雑学をぜひトランプで遊ぶときに披露してみてください。物知りな人だと感心されるかもしれませんよ。

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