マウスの移動距離の単位が『ミッキー』って知ってた？ジョークから公式になるまで

パソコンには「ミッキー」が隠れていた！驚きの単位と出会う瞬間

「バイト」「メガヘルツ」「ギガバイト」…パソコンの世界には様々な単位が飛び交います。これらの単位を見聞きした経験がある人も多いのではないでしょうか。でも、「ミッキー」という単位があることを知っている人はどれくらいいるでしょう？

「え？ミッキー？あのディズニーのミッキーマウス？」

そう、その通りです。パソコンの世界には、実は「ミッキー」という公式な単位が存在していたのです。この単位は、私たちが普段何気なく使っているマウスの移動距離を表すために使われていました。

例えば、デスクの上でマウスを1センチ動かすと、なんと40ミッキー分の移動になります。「マウスを動かす距離の単位がミッキーって、なんだかユニークですよね！」という声が聞こえてきそうです。

実は、このミッキーという単位、最初は本当にジョークとして名付けられたものだったのです。それが、時を経て正式な単位として認められていく…そんな興味深い物語が隠されています。

マウスの移動距離を表す「ミッキー」という単位の謎に迫る

「ミッキー」という単位について、まずは具体的な数値から見ていきましょう。1ミッキーは約0.25ミリメートル。つまり、1ミリメートルは4ミッキーということになります。「え？思ったより細かい単位なんだ！」と驚かれる方も多いのではないでしょうか。

実際の使用例を挙げてみると

マウスを1ミリメートル動かす → 4ミッキー
マウスを1センチメートル動かす → 40ミッキー
マウスを10センチメートル動かす → 400ミッキー

「待って！それって結構すごい数字になるんじゃない？」

そうなんです。普段何気なくマウスを動かしているときも、実は数百ミッキーという単位で動いているんですよ。まるでミッキーマウスが大量に集まってカーソルを動かしているような…なんて想像すると、少し楽しくなりませんか？

ちなみに、最近のマウスでよく目にする「DPI」（Dots Per Inch：1インチあたりのドット数）という単位とは異なります。DPIはマウスの感度を表す単位で、例えば「1200DPI」というマウスは、1インチ（約2.54センチメートル）動かすとカーソルが1200ドット分移動する、という意味になります。

ここで面白い話を一つ。あるベテランプログラマーは「ミッキーという単位を初めて知ったとき、思わず吹き出してしまった。でも、実際にプログラミングで使ってみると、この単位の精緻さに感心した」と語っています。確かに、0.25ミリメートルという細かな単位だからこそ、マウスの繊細な動きを捉えることができるのですね。

ジョークから始まった単位名『ミッキー』の誕生秘話

では、なぜ「ミッキー」という単位名が付けられたのでしょうか？実は、この名付けの裏には素敵なエピソードが隠されています。

1970年代後半、マイクロソフト社でマウスのドライバ開発を担当していたプログラマーのクリス・ピーターズさん。彼は「マウスの移動距離を表す単位」を決める必要に迫られました。「マウス（mouse）の単位か…そうだ！」とひらめいたのが、あの有名なキャラクター「ミッキーマウス」だったのです。

当時を知る開発者は「最初は会議室で笑い話のように始まったんだ」と振り返ります。しかし、この「ミッキー」という単位名は、開発チームの中で次第に定着していきました。プログラマーたちは「マウスカーソルの動きをミッキーで計算する」「この処理は何ミッキー分の移動かな？」なんて会話を交わすようになったとか。

面白いことに、この「ミッキー」という単位名は、実際のプログラミングコードにも使われるようになっていきました。当時のソースコードには「mickey」という変数名が散りばめられていたそうです。ジョークから始まった単位名が、いつしか技術用語として市民権を得ていった…そんなユーモアあふれる歴史の一コマなのです。