3月16日は『国立公園指定記念日』!制定の舞台裏に隠された意外な真実

雑学

『国立公園指定記念日』とは?由来を解説

毎年3月16日は「国立公園指定記念日」です。この記念日は、1934年(昭和9年)の3月16日に、日本で初めて国立公園が指定されたことを記念して呼ばれるようになりました。

当時、国立公園の指定を行ったのは内務省という役所。現在の環境省にあたる役所ですね。ただ、実はこの記念日、環境省が正式に制定した公式の記念日ではありません。歴史的に自然と呼ばれるようになり、いつの間にか定着した「俗称」です。

国立公園という言葉、実は誤解されることも多いです。動物園や遊園地のように囲まれた施設をイメージする方もいるかもしれませんが、国立公園はそういった施設とは少し違います。わかりやすく言うと、国が「ここは貴重な自然だから守っていこう」と決めたエリアのことです。自然がそのまま残っているのが特徴で、誰でも訪れて楽しめますが、自然を守るために守らなければならないマナーやルールもあります。

私も以前、家族旅行で国立公園を訪れ、自然のスケールの大きさに感動したことがあります。このように、記念日を通して多くの人が国立公園に興味を持つきっかけになるといいですね。

日本初の国立公園はどのように選ばれたのか?

国立公園制度が作られた昭和初期の日本は、急速な工業化が進んでいました。都市部では次々と工場が建ち、たくさんの人々が集まって、にぎわいを見せていましたが、一方で自然は少しずつ姿を消しつつありました。

そんな時代のなかで、政府は「日本の美しい自然を守りたい」と考えました。ただし、自然を守るだけではなく、観光地としても活用できる仕組みが求められました。つまり、経済的なメリットも得られるような場所が必要だったのです。

そこで、政府が注目したのが、日本国内で既に有名な観光地として知られていたエリアです。政府は「日本を象徴する美しい景観」「国内外からの知名度が高い」という条件を重視しました。

これらの条件を満たす場所が、日本初の国立公園として指定されることになったのです。当時の政府は、「日本らしい美しい風景」を世界にアピールすることを目指し、こうした自然豊かな観光地を厳選したのでした。

日本初に選ばれた「瀬戸内海・雲仙・霧島」のトリビア

国立公園というと、どこか真面目なイメージがありますよね。でも、最初に選ばれた「瀬戸内海・雲仙・霧島」には、意外なエピソードや楽しい雑学がたくさん隠れています。それぞれの場所にまつわる面白い話をご紹介します。

「瀬戸内海」は日本よりも海外で先に注目された?

瀬戸内海といえば、無数の島々が生み出す景観、「多島美(たとうび)」が有名です。でも実は、この風景が日本国内で注目される前に、海外で先に話題になっていました。

昭和初期、海外の有名旅行雑誌では瀬戸内海が「東洋のエーゲ海」と紹介されていました。「エーゲ海」といえば、ギリシャの美しい島々で知られた地中海の絶景スポット。それに匹敵する美しさが日本にもあるということで、当時は外国人観光客が数多く訪れました。

こうした海外からの評価が、日本国内でも瀬戸内海を特別な場所として見るきっかけになったんですね。

雲仙が国立公園になったのは外国人向けの温泉地だったから?

雲仙と聞けば多くの人が温泉地をイメージしますよね。でも実は、雲仙が国立公園になった理由にはちょっと意外な裏話があります。

昭和初期の日本政府は外国人観光客の誘致にとても熱心でした。特に欧米からの旅行者を呼び込もうと、西洋式の豪華なホテルを建てたり、多言語のパンフレットを用意したりと工夫を凝らしたのです。

雲仙はその観光戦略の中心地で、「日本で最も外国人観光客が行きたがった温泉地」として知られるほど人気を集めました。現在も当時の洋館風のホテルが残っていますが、そこには外国人観光客を狙った当時の政府の狙いが垣間見えるのです。

「霧島」指定の決め手は日本神話にあった!

霧島が国立公園に選ばれたのは、その美しい山々の風景だけではありませんでした。実は日本の古い神話との深い関係が大きなポイントだったのです。

日本神話では、霧島は「神々が初めて地上に降り立った聖地」として知られています。当時の政府は、こうしたストーリーが外国人観光客の好奇心を引き付けるだろうと考えました。

現在でも霧島には「神々が降り立った」とされる場所に神社や史跡が残っています。こうした歴史的・神話的なストーリー性が、霧島を国立公園に指定する大きなポイントになったわけですね。

誰かに話したくなる「国立公園指定記念日」の雑学まとめ

ここまで国立公園指定記念日の由来や、日本初の国立公園に関するトリビアを紹介しましたが、最後に「人に話したくなる」ような雑学を3つご紹介します。

まず一つ目は、国立公園の指定日が「偶然」に決まった話です。

当初、内務省はもっと早い日付で国立公園の指定を予定していました。しかし、関係各所との調整や書類の手続きがなかなか終わらず、何度も延期を重ねました。最終的に、ちょうど手続きが完了した日が3月16日だったのです。今では当たり前のように3月16日が記念日になっていますが、もしかしたら全く違う日になっていたかもしれないなんて、面白いですよね。

二つ目は、世界と比較すると日本の国立公園制度はかなり「遅れて」誕生したという事実です。

世界初の国立公園はアメリカのイエローストーン国立公園で、1872年に指定されています。つまり、日本は約60年以上も遅れて国立公園制度を導入したのです。当時、日本が初めて国立公園を指定した頃には、世界中にすでに数百カ所の国立公園が存在していました。意外と日本は自然保護のスタートが遅かったんですね。

そして三つ目は、「公式ではないのに地域でしっかり定着している」意外な話です。

「国立公園指定記念日」は環境省が公式に認定した記念日ではありませんが、各地では記念日としてイベントが行われています。たとえば、地元の名産品を楽しむマルシェが開かれたり、国立公園の自然を楽しめるハイキングツアーが実施されたりしています。こうした地域の取り組みのおかげで、法律で決まったわけではなくても、多くの人に愛される記念日として定着しています。

こんな雑学を知っていると、友達や家族に話すときのちょっとした会話のネタになりませんか?ぜひ身近な人にシェアしてみてくださいね。

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