カーリングの掛け声には意味があった
オリンピックなどでも注目を集めるスポーツ「カーリング」。ストーンを円の中に投げて得点を競うスポーツです。一見、地味に思えるかもしれませんが意外と体力と戦略が求められる競技なのです。そんなカーリングを観戦していると、ときおり選手たちが何やら掛け声らしき言葉を叫んでいます。いったいどんな意味があるのか…気になりますよね。
今回はカーリングの掛け声に関する雑学をお届け。最後までお読みいただくと、カーリングに詳しくなり観戦するのが楽しくなるはずですよ。
そもそもカーリングとは
まずは、「カーリング」とはどんなスポーツなのか簡潔に解説します。カーリングは、円形の「ハウス」にストーンを投げ入れ、その位置に設定された得点を競うスポーツです。
1チームは4人で構成され、それぞれに役割があります。中でも重要なポジションは「スキップ」。スキップとは、いわばチームの司令塔的なポジション。チームのリーダーとして、戦術を考え、声で指示を出しながらチームをまとめます。カーリングは戦略が重要な競技で、ストーンを狙い通りに動かすためには、声掛けが欠かせません。そのために掛け声を出し合っているのです。
カーリングの掛け声の意味
それでは本題に戻って、カーリングの掛け声の意味について解説します。代表的な掛け声の意味は以下の通り。
- イエス、ヤー、ヤップ:「スイープ(ブラシを掃く行為)をしてほしい」という指示を出すときの掛け声です。スイープを行うと、ストーンと氷の摩擦が減り、スピードを保ちながら遠くまで進ませられます。
- ウォー、ノー、オフ、アップ:「スイープをやめてほしい」ときに使います。ストーンの勢いが強すぎる場合に使用され、最も頻繁に聞かれる掛け声とも言われています。スイープを止めることで、ストーンと氷の摩擦が増え、勢いを抑えることができます。
- ハード:「もっと力強くスイープしてほしい」と求める掛け声。強めのスイープで氷を溶かすと摩擦が減り、ストーンをスピードダウンさせずに進めることができます。
- ハリー:「もっと速くスイープしてほしい」という意味の指示。素早いスイープで氷が細かく削られ、摩擦がさらに減少します。
- クリーン:「ストーンの前のゴミを掃除してほしい」と指示する掛け声。髪の毛などのゴミが氷に落ちていると、ストーンの進路が変わったりスピードが落ちたりすることがあるため、それを阻止するための掛け声です。
また、スイープしている選手たちはスキップ(リーダー)に向けて数字を声に出しますが、これはストーンが止まりそうな位置を表しています。スキップは、スイーパーからの数字を参考にしてスイープの指示を出します。この連携がカーリングにおいて重要なのです。
カーリングを観戦するときに今回の雑学を思い出そう!
カーリングの掛け声には、それぞれに重要な意味が込められており、選手同士が連携を取るための大切な手段です。スイープの強弱やストーンの止まる位置を調整するためのコミュニケーションの質は、試合の勝敗を左右します。
今度カーリングを観戦するときは、選手たちの掛け声に注目してみてください。試合の戦略や状況がより深く理解でき、観戦がさらに楽しくなるでしょう!