イタリア人はなぜ『ジェスチャー』を多用するのか?文化が生まれた理由を解説

雑学

イタリア人はジェスチャーを交えて会話することが多い

イタリア人といえば、話しながら豊かなジェスチャーを交える姿が印象的ですよね。手を振ったり、指を組んだり、まるで言葉と同じくらい大切にジェスチャーを使うのが特徴的です。では、なぜイタリア人はこれほどまでに身ぶり手ぶりを多用するのか?

今回は、イタリア人がよくジェスチャーをする理由について詳しく解説。イタリアの文化やコミュニケーションの魅力を、一緒に探ってみましょう!

イタリア人はなぜジェスチャーするのか?

イタリア人が豊かなジェスチャーを多用するのは、自分の考えや感情をより明確に伝えたいという気持ちが強いため、という説があります。言葉だけでは伝わりにくいニュアンスを補い、説得力を高める役割を果たしているのです。

この文化の背景には、イタリアの歴史が関係しています。19世紀に統一されるまで、イタリアは複数の国に分かれており、それぞれ異なる言語や方言が使われていました。共通の言葉がない中で、人々が円滑に意思疎通を図るために活用したのがジェスチャーだったそうです。

現在でも多くの方言が存在するイタリアでは、ジェスチャーはコミュニケーションの重要な手段のひとつ。怒りや強調、共感など、様々な感情を表すだけでなく、言葉なしでも意思を伝える便利な手段として日常的に使われています。

イタリア人がするジェスチャーの一例

イタリアでは、250種類以上のジェスチャーが用いられているという調査結果もあるのだとか。例えば、「美味しい!」と表現したいときは、人差し指を頬に当ててくるくると回す仕草をします。また、「もう何も残っていない」という意味では、手を丸めた形にして手首を左右に振るジェスチャーがよく使われるそうです。

その他だと、興味がないことを伝えたいときは、顎の下を指先でさっと払うように動かします。「ふざけるな!」「冗談だろ!」と強く言いたいときは、指先をすぼめて自分の顔の方へ振る動作が一般的です。

イタリアのジェスチャー文化は対面だけにとどまらず、電話中でも無意識に手を動かしながら話す人が多いとされています。特に南イタリアでは身振り手振りを交えた会話が盛ん。中でもナポリの人々はジェスチャーを多用すると言われています。

イタリア人と交流する機会があったらジェスチャーをチェックしてみよう

今回の雑学を振り返ってみましょう。

イタリア人がジェスチャーを多用するのは、感情や意図を明確に伝えるためです。この文化は、かつてイタリアが多くの国や方言に分かれていた歴史に由来し、言葉の違いを補う手段として発展しました。現在でも、ジェスチャーは感情表現や意思疎通に欠かせないコミュニケーション手段となっています。

もしイタリア人の方と交流する機会があったら手の動きをよく観察してみましょう。思っていた以上に様々なジェスチャーをしているかもしれませんよ。

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