『流行色』は2年以上前から決まっている!?トレンドカラーの決まり方を紹介

雑学

そもそも流行色とは

突然ですがみなさんは、「流行色」というワードをご存じでしょうか?

流行色とは、とある年やシーズンに人気が高まると予測される色のこと。ファッション業界では「トレンドカラー」とも呼ばれたりします。いわば、今年流行りのカラー、というやつですね。

実はこの流行色、実際に流行する約2年前から既に決められています。流行する前から決まっていると聞くと、未来予知や陰謀みたいに聞こえますが、実際はそうした話ではありません。今回は、流行色の決まり方についてわかりやすく紹介していきます。

流行色の決まり方

流行色の決定には、インターカラー(国際流行色委員会)という国際的な民間機関が関わっています。

フランスやアメリカ、日本など世界各国の加盟国の代表が集まり、年2回会議を開催します。この会議では、社会情勢などを考慮しながら議論が行われ、約2年後の春夏、そして秋冬の流行色候補が選定されます。選定される色の候補は、500色の中から毎年20~30色程度選ばれるそうです。

日本国内では、一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)が、インターカラーで決定された色を基に、日本市場向けに再調整。日本のファッショントレンドや消費者動向を考慮しながら、流行しそうな色を絞り込んでいくそうです(アドバンスカラー)。その後、海外の素材展の情報を加味し、微調整された色が速報として発表されます(ファッションカラー)。これが、流行の1年半前までの流れです。ものすごく複雑なので混乱してしまう方も多いはずです。

公表されたファッションカラーを基に、各メーカーはカラーサンプルを作成。そして、JAFCAからも最終調整した流行色(アセンディングカラー)が発表されます。要するに、2年前に大枠のカラーが決まっており、1年前にはトレンドカラーは確定しているのです。

トレンドカラーが確定してから、各メーカーはトレンドに間に合うように自社商品の制作・宣伝を進めていくのです。

流行色はどうして必要なのか

そもそも流行色は必要なのか?そう思われる方も多いでしょう。結論としては、価格の高騰を防ぐためにも必要不可欠です。

もし流行色が決まっていなければ、アパレルメーカーはどの色が売れるかわからず、たくさんの色やデザインを試しに作らなければならなくなります。そうすると、売れないアイテムが出てしまい、その分の損失をカバーするために、売れる商品を高くする必要が出てきます。結果的に消費者側もファッションにかける支出が高くなってしまうのです。

こうした無駄なコストを減らし、手ごろな価格で商品を買えるようにするためにも、あらかじめ流行色を決めることが必要なのです。

この機会に流行色をリサーチしてみよう

流行色の雑学は少し複雑でしたが理解できると世の中のファッション情勢の流れを把握しやすくなります。今回の雑学をきっかけに、次回流行する色をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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