過去に『笑いすぎて死んだ人』がいる!?死ぬほど笑えるが現実に…

雑学

笑い死には起こりうる!

脳や免疫機能を活性化させたり、痛みやストレスを軽減させることでも知られる「笑い」。本来であれば健康に良い行為とされていますが、時には苦しくなるほど爆笑するあまりに「死にそう…!」と思ってしまうこともしばしばありますよね。

実際に「笑いすぎて死ぬ」ということが起こるのか疑問に思う人も多いかと思いますが、過去には笑っている最中に本当に死んでしまった人が存在します。

激しく笑うことで血圧が上がり、元々あった動脈瘤が体内で破裂したり、運動中に突発的な不整脈や心筋梗塞が起こるのと同じ状況となるなど、どうやら笑い死には医学的にも十分説明がつく事象のようです。

実際に笑いすぎて死んだ人たち

1.クリュシッポス

笑い死にしたエピソードで有名なのは、紀元前に古代ギリシアの哲学者であったクリュシッポス。

酒に酔って、自分のイチジクを食べようとしたロバに対してジョークを言ったところ、自ら発したその冗談に笑いが止まらなくなり、発作を起こして命を落としてしまったという言い伝えがあります。

2.マルティン1世

アラゴン王であったマルティン1世も、消化不良とコントロールできない笑いが重なって死亡しました。

詳細は伝わっていないものの、お腹の不調とも闘いながらの笑いは、果たして楽しさもあったのか、それとも苦しみに満ちたものだったのか…。もはや誰にもわかりません。

3.ピエトロ・アレティーノ

イタリア・ルネサンス期の作家であり、詩人でもあったピエトロ・アレティーノは、著名人への誹謗中傷や大げさなまでの賛辞で富と名声を築き上げましたが、それゆえに敵も多く、何度も殺されかけました。

しかしその死因は、脳卒中か笑い死にだったと言われています。命を狙われていたにも関わらず、最期は笑いすぎて窒息死したのであれば、ある意味で幸せな最期を迎えたと言っても良いのかもしれません。

4.トマス・アーカート

スコットランドの貴族で、作家・翻訳家だったトマス・アーカートは、フランス・ルネサンス期の作家であるフランソワ・ラブレーの作品を英語に訳した人物として知られています。

アーカートの笑い死にのきっかけは、革命によって前王が処刑され、共和国へと転換していたイングランドでチャールズ2世が即位し、王政復古を遂げたという1つのニュースでした。

5.アレックス・ミッチェル

1975年、イングランドでレンガ積み職人として働いていたアレックス・ミッチェルは、テレビ番組「The Goodies」内で流れたコントを見ている最中に笑いが止まらず、死んでしまったそうです。

爆笑し続けた時間は25分にも及んだというのですから、最期はソファの上でぐったりとし、心不全を起こしてしまったというのも何だか納得。

ちなみに妻のミッチェル夫人は、夫が亡くなった後に番組宛に手紙を送り、夫の最期を笑いに満ちたものにしてくれたことへの感謝をつづったのだとか。

6.オレ・ベンツェン

デンマークの聴覚学者であるオレ・ベンツェンは、1989年に「ワンダとダイヤと優しい奴ら」というコメディ映画を見ていたところ、急に激しく笑いだして心臓発作を引き起こしたせいで亡くなってしまいました。

その時のベンツェン氏の心拍数は、1分あたり250~500回に達していたとも言われています。一般的な人間の心拍数が60~100回であるため、爆笑していたベンツェン氏の心臓には相当な負荷がかかっていたことが想像できます。

笑って死ねる人生は幸せ?

笑いが死につながってしまうケースは、実際にはごくまれなことです。その人自身の体に元から病気が隠れていたり、よほど激しく笑って窒息するなどの偶然が重ならなければ、起こることはありません。

それにしても、楽しく笑って最期を迎えることができるとは、何と素晴らしいことでしょうか。これが理想の最期だと考える人もいるかもしれませんね。

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