なぜ『刑事をデカ』と呼び『犯人をホシ』というの!?知られざる意味をご紹介!

雑学

刑事を「デカ」と呼ぶようになったワケ

警察や事件にまつわる言葉の中には、「いったいなぜそう呼ぶようになったんだろう」と首を傾げたくなる不思議なものがたくさん存在します。そのうちの1つが、刑事と書いて「デカ」と読むことではないでしょうか?

デカと呼ぶようになった始まりは、明治時代にまでさかのぼります。当時、いわゆる「お巡りさん」と呼ばれる警察官は洋式の制服を着ていましたが、刑事は街の中で目立たないようにするため、「角袖(かくそで)」という和装のコートを羽織っていたそうです。

この角袖を着た刑事を見つけると、犯罪者たちは「角袖が来た」と仲間に知らせたりしていましたが、そのまま角袖と言うとバレバレなため、「クソデカ」と並び替えて呼ぶようになりました。

やがて、このクソデカという言葉からクソを取り除き、さらに短く「デカ」と省略して言うようになったとのことですが、はっきりとした由来は分かっていないようです。

犯人を意味する「ホシ」も略語の1つ

そして、「デカ」の他に犯人を意味する「ホシ」も、元の言葉とはまったく違う読みを持つ警察関連の隠語です。

この言葉の由来は、「目星をつける」からきているのだそう。

また、犯人だと疑われる人の中でも、その確率が高い人のことを「ホンボシ」と言うなど、ホシという言葉がアレンジされた隠語も存在します。

警察にまつわる不思議な言葉の数々

この他にも、一般の人には由来が分かりにくいさまざまな言葉があります。ここからは、デカやホシ以外の不思議な言葉にまつわる由来をご紹介しましょう。

マル暴、マル被、マル害など

刑事モノのドラマや小説では、「マル」が頭につく言葉がよく出てきます。

  • マル暴(ぼう):暴力団対策に関わる部署や、そこに所属する警察官
  • マル対(たい):捜査対象者
  • マル被(ひ):被疑者(容疑者)
  • マル害(がい):被害者

こういった呼び方は、暴力団の「暴」の字を丸で囲んだことから始まったと言われており、警察独特の略語です。これ以外にも、「マル」を組み合わせた言葉は驚くほど多く存在しています。

ヤクザ(暴力団)

暴力団の中には、賭博を生業とする博徒集団から始まったものもいました。そこで、3枚の花札を引いてその数字を足し、1の位の数字の大きさを競い合う「三枚」という博打に出てくる「8」「9」「3」の手札から、ヤクザと呼ぶようになったそうです。

「8」「9」「3」を引くと、絵柄は派手なのに合計が「20」となり、1の位は勝ち目がなく最悪な「0」になります。これが、893(ヤクザ)は「派手だけれど役に立たない者」という意味につながり、最終的には「暴力的集団=ヤクザ」に転じました。

ヤサ(家)

ヤサは「家」を意味しますが、これは刀を納める「サヤ」が語源になっていると言われています。人が納まる場所が家というわけですね。

ガサ(家宅捜索)

テレビなどのメディアでは家宅捜索と呼ばれる捜索差押は、時に「ガサ入れ」とも言います。ガサは「捜す(さがす)」を逆に読み、省略したものです。

フダ(逮捕状)

逮捕状は、警察や検察に対して裁判官が発行する逮捕の許可状です。被疑者に対して提示する際、札を上げているように見えることから、こう呼ぶようになったとされています。

タタキ(強盗)

強盗をタタキと言う理由には諸説ありますが、暴力的に貴重品を奪い取る行為からきているようです。侵入した犯罪者は、被害者を叩き起こして金品の場所を聞こうとするからなのだとか。

チャカ(拳銃)

拳銃の弾倉が回転したり、引き金を引く時には「カチャッ」と音が鳴ります。これを逆から読んでチャカにしたというのが、拳銃の隠語の始まりとされています。

警察関連の言葉の由来はさまざま

警察やその身近にいる関係者に関する言葉には、謎の言葉がたくさんあります。デカやホシのように何となく聞いたことはあっても、なぜそうなったのか意味は知らないというものも多かったのではないでしょうか。

今度テレビや本などでこういった言葉を見つけた時には、今回ご紹介した由来をぜひ思い出してみてください。

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