ティッシュを世界で1番使う国は「日本」
口を拭いたり、鼻をかんだりと日常的に何かと大活躍しているティッシュペーパー。世界全体で見てみると、消費量については日本が第1位となっているのをご存じでしょうか。
「エリエール」などで知られる大王製紙株式会社によると、2022年の年間使用量は「世界平均が0.6kg」なのに対し、「日本は3.0kg」という5倍もの差がついています。
3.0kgという数字を置き換えてみると、180組入りのティッシュを15箱使っている計算になるのだとか。
ちなみに、ティッシュ消費量の世界第2位は、アメリカ合衆国だと言われています。アメリカはティッシュの発祥国ですが、それでも日本の方が3倍近く使っている量が多いそうなので、日本人がいかにティッシュを愛用しているかがわかりますね。
日本のティッシュ消費量が世界一の理由
いったいなぜ、日本ではこんなにもティッシュが消費されているのでしょうか。世界と日本国内の事情を比較してみると、そこにはいくつかの理由が見えてきます。
花粉症に悩む人が多いから
日本でティッシュの消費量が増えるのは、風邪やインフルエンザなどで鼻水の症状が出てきやすくなる12月頃からです。
そして、消費がピークに達するのは、花粉の飛び散りがぐんと増える3月頃。スギ花粉症で鼻をかんだり、涙をぬぐう時に使われることで、ティッシュの需要は通常時の1.5倍になることもあります。
実は、日本の国土の12%を占めるスギ林は、世界でほとんど見られません。日本の固有種であるスギの植林を戦後からどんどん進めたことで、スギ花粉症は日本人ならではのアレルギーとして確立され、毎年大量のティッシュを使わざるを得ない状況を生み出してしまいました。
ティッシュがどこでも安く手に入るから
日本でティッシュを購入したいと思えば、スーパーやドラッグストア、100均など、さまざまなお店で安く手に入れることができます。場合によっては、街中でポケットティッシュを無料でもらえることも。
しかし、海外ではティッシュの販売価格が高い国も多く、ティッシュを日常的に使う習慣がないということがよくあります。
例えば、アメリカではティッシュの代わりにトイレットペーパーやペーパーナプキンを使うことが多いのだそう。また、多くの外国人は、一度鼻をかんだ程度ではティッシュを捨てず、ポケットに入れておいて3~4回は繰り返し使うことが一般的なようです。
海外の人よりも角質層が薄いから
日本人と、白人や黒人といった海外の人の肌質を比べてみると、日本人の肌の方が皮膚表面の角質層が薄いことが明らかになっています。
そのため、ティッシュを重宝しているのには、海外のようにペーパーナプキンなどの硬い素材の紙だと肌が負けてしまうという事情があるからではとも言われています。
現に、日本で作られているティッシュを見てみると、鼻を繰り返しかんでも痛くならないように、柔らかさや保湿性にこだわった商品がたくさん出ていますよね。これは、海外ではなかなか見かけないポイントです。
ティッシュの消費量を抑える方法はある?
安く手に入るとはいっても、使えば使うほどティッシュのコストがかさんでしまうのは困りもの。もしもティッシュの消費量を抑えたければ、「半分に切って使う」という方法もあります。
- 箱の横側から一旦すべてのティッシュを取り出す
- 取り出したティッシュをハサミや包丁で半分に切る
- 箱の取り出し口を左右どちらも1/3ずつめくる(全部めくらない)
- 左右のめくった部分のみハサミでカットする(取り出し口が2つに!)
- ティッシュを戻して箱の横側をセロテープで留める
1枚あたりのサイズが小さくなる分、吸水量は減りますが、少しずつしか使わないという人にはおすすめです。
ティッシュは日本人にとって必須のアイテム!
花粉症や風邪の時のサポートとしても、日本人にとってなくてはならないティッシュ。日本のティッシュは柔らかくて質が良いのも、使いやすい理由ですね。
世界で1番消費量が多いというのも何だか納得。しばらくは、第1位という日本の順位に変動はなさそうです。