「あれ?キティちゃんって左右対称じゃない?」思わず目を疑う衝撃の発見
みなさんは、キティちゃんの顔をじっくり見たことがありますか?一見すると左右対称に見えるキティちゃんの顔。でも、実はちょっとした仕掛けが施されているんです。
向かって右側のリボンがある方のヒゲや耳が、わずかに上を向いているのをご存知でしょうか。そして、リボンの形も左右で微妙にサイズが異なっています。これは偶然ではなく、意図的にデザインされた”左右非対称”なのです。
「えっ、本当?」と思った方も多いはず。実は、この見えるようで見えない絶妙な非対称デザインこそが、キティちゃんが45年以上も愛され続けている秘密の一つなんです。
キティちゃんの左右非対称デザインに込められた温かみの正体
なぜ、わざわざ左右非対称なデザインを採用したのでしょうか。その理由は、私たち日本人の美意識に深く関係しています。
日本では古くから、生け花に代表されるような左右非対称の美しさを大切にしてきました。完璧な左右対称よりも、どこか不完全で、でもそこに心地よい調和がある。そんな「余白」や「間」を重んじる日本独自の美意識が、キティちゃんのデザインにも活かされているのです。
現在のデザイナー、山口裕子さんは「パソコンで描くと、どうしても左右対称になってしまう。でも、それでは温かみが失われてしまう」と語ります。だからこそ、今でもあえて手書きにこだわり、微妙な左右の違いを大切にしているのだそうです。
実は1980年頃、キティちゃんの人気が一時期低迷したことがありました。その時、山口さんは「キティちゃんをもっと身近に感じてもらいたい」という思いから、ぬいぐるみのような柔らかさを表現するため、黒い輪郭線をなくし、より自然な曲線を意識したデザインに変更。この試みが見事に成功し、再び人気を取り戻すきっかけとなったのです。
この左右非対称のデザインには、実は科学的な裏付けもあるんです。人間の脳は完璧な左右対称よりも、適度な非対称性のある形に親しみを感じやすいという研究結果があります。まさに、私たちの顔も左右で微妙に異なっているように。
「なるほど!だから見ていて心地いいんだ」と思った方も多いのではないでしょうか。実は、これはキティちゃんだけの特徴ではありません。長年愛されているキャラクターには、このような「不完全さ」が意図的に取り入れられていることが多いのです。
デザイナーが明かす!キティちゃんの親しみやすさを生む3つの工夫
デザイナーの山口裕子さんは、キティちゃんの魅力について興味深い話を聞かせてくれました。左右非対称以外にも、実は様々な工夫が施されているのです。
まず注目したいのが、キティちゃんに口が描かれていない理由です。これは「見る人それぞれが感情を共有できるように」という深い思いが込められています。喜怒哀楽を決めつけないことで、誰もが自分の気持ちを投影できる、そんな優しい配慮なんです。
次に、頭と体の比率にも秘密が。キティちゃんの頭は体に比べてかなり大きくデザインされています。これは赤ちゃんの体型に近い比率で、人間が本能的に「かわいい」「守ってあげたい」と感じる要素なのだとか。
さらに、目や鼻の位置も下めに配置されているのがポイント。これも子どもっぽさを演出する工夫の一つで、見ている人の保護本能をくすぐる効果があるそうです。
「でも、こんなに計算されているのに、なぜキティちゃんはぎこちなく感じないんだろう?」
その答えは、やはり手書きならではの温かみにあります。パソコンで描くと、どうしても機械的な印象になってしまう。だからこそ、今でも手書きにこだわり続けているのです。
世界が認めた「左右非対称」という日本の美意識
キティちゃんの人気は、今や世界170カ国以上に広がっています。西洋では伝統的に左右対称のデザインが好まれてきましたが、興味深いことに、キティちゃんの左右非対称デザインは、むしろ新鮮で魅力的だと受け止められているそうです。
「不完全さの中にある完璧さ」。この日本独特の美意識は、実は世界中の人々の心に響くユニバーサルな魅力を持っていたのです。
身近にも見つかる!左右非対称の心地よさ
実は私たちの周りには、左右非対称なデザインがたくさん隠れています。例えば、よく見かける服のワンポイントは左胸に付いていることが多いですよね。また、日本の伝統的な庭園も、意図的に左右非対称にデザインされています。
キティちゃんの魅力を知った今、普段の生活の中で左右非対称の美しさを探してみるのも面白いかもしれません。それは、机の上に置かれた文房具の配置かもしれないし、お気に入りの服のデザインかもしれません。
このように、キティちゃんの左右非対称デザインには、日本の伝統的な美意識と現代的なキャラクターデザインの知恵が見事に調和しているんです。友だちや家族と「キティちゃんの顔をじっくり見て!」と言って、この発見を共有してみてはいかがでしょうか。きっと、今までとは違った魅力が見えてくるはずです。
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