「シーチキンとツナって違うの?」誰もが思ったことがある疑問
「シーチキンでツナマヨを作ろう」「ツナ缶買ってきて」など、私たちは日常的にこの2つの言葉を特に区別せずに使っています。スーパーの棚を見ても、「シーチキン」や「ツナ」といった文字が並んでいますが、同じような缶詰なのに、なぜ違う名前がついているのでしょうか?
実は、この2つには明確な違いがあります。「ツナ」は魚の種類を表す一般的な名称なのに対し、「シーチキン」は特定のメーカーの商品名なのです。このことを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
実は商品名だった!シーチキンの知られざる物語
「シーチキン」は、実は水産加工会社「はごろもフーズ」が製造・販売するマグロの缶詰の商品名です。1931年5月25日に創業したはごろもフーズが、当時としては斬新な発想で名付けた商品名でした。
なぜ「シーチキン」という名前が付いたのか、その理由は実に面白いものです。当時、缶詰に使用していたビンナガマグロの身が、鶏肉のように白くて柔らかく、味も鶏のささ身に似ていたことから、「海のにわとり(Sea Chicken)」という意味を込めて名付けられたのです。
当時は「まぐろ油漬け缶詰」のように、中身や素材を直接的に表現する商品名が一般的でした。そんな中で「シーチキン」という名前は、とても革新的だったといいます。ちなみに現在、はごろもフーズのツナ缶は市場シェアの約6割を占めており、その圧倒的な存在感から「シーチキン」という言葉は、ツナ缶の代名詞として私たちの生活に深く根付いています。
こうした例は他の商品にもあります。例えば「ウォシュレット」はTOTOの温水洗浄便座の商品名、「サランラップ」は旭化成の食品用ラップフィルムの商品名です。これらも、その商品の代名詞として広く使われているものの、実は特定企業の商標なのです。
ツナ缶の種類で広がる料理の可能性
ツナ缶には実はさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。スーパーでツナ缶を選ぶとき、「ライト」「L」「マイルド」といった表記を見かけたことはありませんか?これらの違いは、実は使われている魚の種類を表しているのです。
例えば、「シーチキン」ブランドの場合、「シーチキン」と表記されているものはビンナガマグロが原料です。白っぽい身で淡白な味わいが特徴で、ツナ缶の中では最高級とされています。一方、「シーチキンL」はキハダマグロを使用。これが一般的なツナ缶の定番と言えます。「シーチキン・マイルド」はカツオを使用しており、マグロと比べると少し濃い味わいを楽しめます。
また、ツナ缶は身の形状でも選ぶことができます。大きく分けると以下の3種類があります。
- ブロックタイプ:魚の身が塊のまま缶詰めされているもの
- チャンクタイプ:適度な大きさにカットされているもの
- フレークタイプ:細かくほぐされているもの
それぞれの特徴を活かした使い方があり、例えばサラダやサンドイッチには手軽に使えるフレークタイプが、本格的な料理にはブロックタイプが向いています。
思わず誰かに教えたくなる缶詰の豆知識
実は世界的に見ると、ツナ缶の主流はカツオなのだそうです。日本では高級とされるビンナガマグロですが、グローバルではカツオを使用したものが一般的なんです。これは意外と知られていない事実かもしれません。
また、ツナ缶に入っている液体にも種類があります。「油漬け」「油入り水煮」「水煮」と、一見似ているように見えても、それぞれ特徴が異なります。油漬けは旨味が強く、そのまま食べても美味しいのが特徴。水煮は低カロリーで、料理の味付けを自分好みにアレンジしやすいというメリットがあります。
缶詰というと「保存食」というイメージが強いかもしれませんが、実はDHAやEPAといった健康に良い成分も豊富に含まれています。手軽に栄養が取れる優秀な食材なんです。
知れば知るほど奥が深いツナ缶の世界。「シーチキン」と「ツナ」の違いから始まり、さまざまな豆知識を知ることで、毎日の食卓がより楽しくなりそうですね。次に友人や家族と食事をするとき、「実はね、シーチキンって…」と話を始めてみてはいかがでしょうか。きっと、会話が盛り上がること間違いなしです。
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