海を漂う『クラゲ』
海を優雅に漂うクラゲ。その神秘的な姿に魅了される人も多いでしょう。ところで、みなさんはクラゲに“脳”がないことをご存じでしょうか？
私たち人間をはじめ、多くの生き物は脳で考え、動き、生活しています。しかし、クラゲには脳がないのに、どうやって生きているのか？気になりますよね。
今回はクラゲに関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、クラゲ博士に一歩近づけることでしょう。
クラゲには『脳』がない
前述の通り、クラゲには私たちが持つような「脳」が存在しません。たとえば、透明なミズクラゲを観察すると、その内部には脳のような器官が見当たらないことがわかりますよね。
「脳のない生き物なんて珍しいのでは？」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。海の生き物には、ウニやヒトデ、イソギンチャク、サンゴなど、脳を持たない種類が意外と多く存在します。特にクラゲと近い仲間であるイソギンチャクやサンゴは「刺胞動物」と呼ばれ、このグループには約11,000種類もの生き物が含まれています。
つまり、脳を持たない生き物は決して珍しいわけではなく、海の世界ではむしろ普通のことなのです。
脳がなくても動ける理由
クラゲには脳がないのに、どうやって動いているのか不思議に思いますよね。実は、クラゲの体には「散在神経」と呼ばれる神経ネットワークが張り巡らされており、これが刺激を受けることで動きを生み出しています。
人間は脳で考えてから行動することが多いですが、クラゲの場合は異なります。外部から刺激を受けると、反射的に動くのです。例えば、私たちが熱いものに触れたとき、「熱い！」と感じる前に反射的に手を引っ込めることがありますよね。クラゲの動きもそれと似ていて、刺激に応じて無意識のうちに反応する仕組みになっているのです。
脳がないクラゲも睡眠はとる
少し余談にはなりますが、脳がないクラゲも睡眠をとることが最近の研究で判明しています。元々、睡眠とは脳を休めるための行動とされています。そのため、脳を持たないクラゲは睡眠をとらないと思われていました。
しかし、カリフォルニア工科大学で行われた研究でクラゲも睡眠をとることが分かったそうです。脳を持たないクラゲがなんのために睡眠をとるのかは研究途中ですが、おもしろい話ですよね。
クラゲを見たとき今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。
クラゲには脳がなく、イソギンチャクやサンゴなどと同じ「刺胞動物」に分類されます。脳がなくても動けるのは、体に張り巡らされた「散在神経」によるものです。外部からの刺激を受けると、考えずに反射的に動く仕組みになっています。これは、私たちが熱いものに触れたときに無意識に手を引っ込めるのと同じ原理です。
今回の雑学、面白かったらぜひ周りの人にも教えてみてください。
